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(前編からのつづき)
注:以下の座談会の発言は「K=導入企業」「A=コンサルティング会社」「N=認証機関」の発言となっている。

 K「私はISOの要求事項は、もしかしたら入社当時に先輩から教えられたことを文章化したものだな、と思うようになった」

 A「ISOは本質を理解すれば、認識や意思を統一する良い道具になる。逆に意思統一ができないまま取得を命令されたら、魂が入らない。事務局と経営者の意向がずれてしまい、ISOは使えないと判断されてしまう。で、ISOが八つ当たりの対象になる」

 K「そのうち、なんでこんなに金がかかるんだ、という話しになる(笑)」

 N「まず、本来の業務とは別にISOだけをやっているという感覚から抜け出してほしい。ISOがあるから、ISOのために、という意識を変えるだけでもずいぶん見える景色が違ってくる。審査機関の立場としては、こうしたことを気づかせるとか、感じさせなきゃいけない。これからは、そういった視点も持ち合わせた審査・認証サービスも役割として積極的に担うべきだ。業界全体としては、それができる審査員を十分に育成できていない問題もある」

 A「取得する会社はかなり増えて、ISOの裾野は、とりあえず規模としては広がった」

 N「第三者評価は皮肉なことに、社会的な事件が元で注目度が高まるという一面を持っている。品質や環境といった従来のテーマに加え、最近では情報漏洩や食品安全性などで注目を浴びた」

 A「取引先が要求しているから、理由がそれだけになると日本の経済力をおとしめることになる。とはいえ、私はあまり悲観的ではない。方向としてはうまく回っていないが、教育のツールとして割り切って使えると気づいた人もどんどん増えている。良いことだ。ISOマネジメント規格は武道の型と一緒。中小企業は管理者のための教育マニュアルがないことがあるので、ISOの本質、マネジメントのエッセンスを使い倒そうということ。90年代の初めは、品質が良くなる仕組みは複雑でないといけない、という風潮も一部にあった。これは、ISO事務局にしか理解できないシステムを作る原因にもなった」

 N「あの頃と比べると今は、美しいという意識が違うところに移った。取得動機が取り引き条件とか、対外的PRとかでも構わないが、運用を始め、認証取得した後までそのままというのはいけない。取得していない企業と、何か一線を画していることが重要。内容はそれぞれだが、社会的な価値と照らし合わせた際の一定基準以上でないといけない」

 A「これからは、ISO認証機関がもっと個性を出さなければいけない。ホテルにもビジネス、シティ、民宿とある。ニーズによってクラスが違えば、求める品質もそれぞれ異なる。極端なことを言えば、大会社専門とか、10社中2社しか受からないほど審査が厳しいとか、たくさんの気づきを与えられるようなサービスが得意とか。そうすると受審企業が審査機関を選べるようになる。今は、個別の審査員に頼っているのが実情。審査機関のブランド化や差別化が進むべき。そうなると、どの審査機関で受けたかによって、どんなマネジメントシステムなのか分かるようになる。今は業界別に得意、不得意があるだけ。差別化が進むと本当の意味で、第三者認証になる」

 K「だんだんそうなってくるんじゃないか。系列に入っていない小さな企業がそうだ。どこの審査機関を選べば良いか自分達で分かるようになる」

 N「そういう話は良く出てくる。ブランド化は必要。どの審査機関もブランド化は重要なテーマとして思考錯誤していると思う。例えば極端な話、〝自動車や金属加工に強くなくても〟自動車部品メーカーの審査はできてしまう。ただし、その企業にとっての最善が尽くされたかどうか、という点は別の問題として残ってしまう。実質的な課題として、自社に合った審査機関が分からないという現状に、問題が無いわけがない。認証制度が抱えるジレンマだ。現在のところ、全てに該当する答えは見つかっていないが、審査機関のブランディングはその解決の一端を担う可能性がある。商業的な難しさもある。ISO市場は成熟が進んでいるというが、それは商業的に言えばそうだろう。しかし認証サービスの面では全く成熟していない。審査にもコンサルティングも、まだまだ改善の余地がある」
(後編につづく)
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ171号より)


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