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大手スーパーの西友が2010年7月27日に発表したプレスリリースによると、「豚肉をノントレイ」で販売していくという。
具体的には、
◇7月末から全国371店舗でノントレイ包装の米国産豚ヒレブロックを販売している
◇米国産地工場で店頭用のノントレイ包装を行い、日本へ輸出している
◇日本に輸入された後は、加工工程を通さずにそのまま各店舗に配送される
◇この方式への変更により、流通用包装フィルムや販売用トレイが不要となる
◇この方式への変更では、年間で約2.5トンの容器包装の削減になる
そうである。

つまり、「ノントレイ」による効果は、
◆容器包装の削減
◆加工プロセスが減ることで衛生度が上がり、消費期限が延長(4日程度)できる
◆従来のトレイパック加工工程をなくすことで店頭までの配送時間が短縮できる
などが挙げられる。
つまり、「容器包装削減や加工コスト削減」により、端的には「販売価格が下がる」のだ。
西友によると、定常的に、100グラム当たり100円を切る99円で提供できるらしい。

マネジメント業界で仕事する私達の間では、西友は、環境負荷削減を通じて品質を向上させ、顧客満足を向上させることに積極的な会社さんで有名だ。
ノントレイ包装に関する報道を知った時も、「流通販売会社が取り組む環境対策の本質的な取り組みをまた始めたな」と嬉しく思った。

というのも、サービス業が「環境対策に取り組む」というと、「スーパーで発生する廃棄物の分別を徹底して、リサイクル率を高める」とか「スーパーで発生するトレーの回収率を高める」とか「レジ袋の削減」「廃油のリサイクル」、「食物性残渣のリサイクル」など『現状の業務プロセスで生じた副産物の管理の徹底』系の取り組みが殆どだからだ。

もちろん、これらの取り組みも大事ではあるが、キビシめで評価すると、「規律」的な取り組みが多い。
そういう意味では、「業務プロセスそのものの改善」による「包装材や加工工程短縮に伴うエネルギー削減」といった環境負荷削減は、本質的な取り組みであり、販売価格低下や鮮度向上という、私達消費者にも直接的に繋がる効果である。

「地球にやさしい取り組み」といっても、単なる「廃棄物のリサイクル率の向上」などでは我々消費者には「へぇ~、環境に力を入れている企業なんだ」というイメージ向上でしかない。
しかし、業務プロセスそのものの見直しによる環境負荷削減は、私達消費者に「なるほど」響いき、コスト面のメリット、衛生面でのリスク低減により、購買意欲向上に繋がる。

話は変わるが、西友はテレビCMでも「AKY」(圧倒的価格安い)をキャッチフレーズに注目されている。
世界最大の流通会社ウォルマートの子会社となってからの各取り組みは目を見張るものがある。
本来、こういった「業務改善」の取り組みは「日本企業のお家芸」だったはずだ。
「アメリカ企業の傘下」になってから、こういった活動が充実しているのは、個人的には、なんとなく、寂しさも感じるのである。

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