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「NHKが7月11日に初日を迎える大相撲名古屋場所の生中継を取りやめたこと」に関して、放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏と漫画家のやくみつる氏の「対照的な異なる見解」を「7月8日付のサンケイスポーツ」が報道していたので、内容を整理してみたいと思う。

「デーブ・スペクター氏」
◇野球賭博が組織的にまん延していたのだから生中継中止は仕方がない
◇民放ならスポンサーのことを考慮し、すぐに中継見送りを決めていた
◇生中継していれば、民放に比べNHKは倫理観が低いと批判されていただろう
◇相撲界は品格という概念を強調してきたが、今回の騒動では品格がまったく感じられなかった
◇タニマチの数や収益が減少して、力士たちが誘惑に負けやすい環境にもなっている
◇暴力団にはその弱みにつけ込んだ
◇野球賭博は禁止薬物摂取とかわらない重大な問題であるが、力士たちは外の世界のことを知らなさすぎる

「やくみつる氏」
◇NHKは愚かな判断を下した
◇生中継をしないという根拠がわからない
◇今回の決定に至るまでの分析がぜい弱で、これがき然とした態度といえるのだろうか
◇NHKが公共放送として生中継することも責務といえる
◇反社会的勢力とのつながりを考えての生中継見送りだが、なぜ国会中継はするのか
◇相撲と(国会に)どちらが、悪党が多いのか考えてほしい
◇野球賭博にかかわった力士、親方衆の謹慎期間は名古屋場所中までで、これで一丁上がりというのはよろしくない
◇秋場所以降はNHKの放送も含め何ごともなかったようにするだろう
◇NHKとしてはOBを外部理事に送り込むなどして、協会との関係をこれまで以上に緊密にし、経営にも目を光らせるべきだ

報道された、おふたりの談話を拝見して、個人的には、どちらかというと、「デーブ・スペクター氏」の意見に賛同する。
特に納得した見解は、
『生中継していれば、民放に比べNHKは倫理観が低いと批判されていただろう』
『タニマチの数や収益が減少して、力士たちが誘惑に負けやすい環境にもなっている』
である。

やく氏は「公共放送だから、生放送すべき」といっているが、「国会」の場合は、「議員が寝ている」とか「どんなふうに白熱した議論が繰り広げられているのか」とか「やじばかり飛ばして、まともな議論がなされているか」といったことを「国民がテレビを通じて目を光らせる」意味もあるから、「悪党が多くても生中継すべき」ものだ。
しかし、相撲の場合、いくら取り組み風景を「生放送」したところで、真実は何も見えてこない。
半分冗談だが、生放送するならば、各相撲部屋に監視カメラをつけて、彼らがケイコする姿や余暇をどう過ごしているか、など日常風景を放送すべきだろう。

ただ、やく氏が予想するように「秋場所が終われば何事もなかった」かのように日本相撲協会も、NHKも、所管する文部科学省も「通常業務」に戻ってしまうだろう。
特に、相撲協会については、デーブ氏が「タニマチが減り、誘惑に負けやすい環境になっている」とコメントしたように、「時代の変化に対応する努力」をしてこなかった組織なのだ。
つまり、立て続けに起こってきた「暴行事件・大麻問題・野球賭博」は、「顕在化した氷山の一角」に過ぎないといえるだろう。

「組織は生き物である」ということがよく言われるが、成長する企業は、その時々の環境に適用するために意識的にサービスの質や仕事の仕組み、管理職や職員のスキルを向上させている。
しかし、相撲協会は、「前例」や「間違った伝統」を重んじた(言えば聞こえは良いですが、努力を怠ってきた)結果、そのすべてが全く向上しなかったし、変化もしなかった。
要は、完全に「世間の一般的常識」からずれたのだ。

したがって、例えば、
◇NHKが支払った放映料の一部返還を要求する(経営的な危機感を持たす)
◇外部理事をもっと送り込む
◇部屋制度、年寄株、入門・育成システムなど抜本的な改革を断行する
◇マネジメントシステムが機能する組織態勢を構築する
などの改革が日本相撲協会には、まだまだ必要なのではないだろうか。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ184号より)

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