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2010年6月7日付の毎日新聞(電子版)が、2009年11月に日本人観光客10人を含む15人が死亡した韓国釜山市の室内射撃場火災で、業務上過失致死傷罪などに問われた韓国人の経営者と管理人が、釜山地裁より「禁固3年(求刑禁固4年)の実刑判決」が言い渡たされたことを報じていた。
記事を要約引用すると、釜山地裁は、
◇射撃直後に飛んだ火花や流れ弾が残留火薬に引火し、燃え広がった
◇経営者らが射撃スペース内の防音壁に付着した残留火薬の除去作業を行わなかった
◇射撃の際に出る残留火薬を集めた袋を放置していた
◇いつでも火災が起き得る危険な状態だった
◇経営者らに安全管理の重大な過失があった上、反省の態度も示していない
などと裁判で認定し、この判決結果となったようだ。
ただ、経営者ら加害者の弁護側は、
◇量刑は重い
◇過失の内容も明らかではない
◇捜査当局の鑑定結果に同意しなかった(釜山地裁が別途現場検証を実施)
など、どうやら、まだ、引き続き、この火災について裁判で争う方向のようだ。
ちなみに、この火災事故が日本での出来事であれば、室内射撃場に対しては「火薬類取締法」という法律が適用される。
以前、私は経産省の外郭団体職員として従事していた時期があるが、韓国における火薬をはじめ毒劇物、危険物、高圧ガス等、労働安全衛生関係の法律は、もともと、日本の法律を参考にして制定されているものが多い。
実際、韓国における日本の「火薬類取締法」に相当する法律がどのような内容で規定されているのかは分からないが、日本の火薬類取締法に照らし合わせるとすると、射撃場経営者は「火薬類の消費者」ということになる。
この法規では「火薬類の消費者」に対しては、
◇都道府県の許可
◇火薬類取扱責任者の選任と都道府県知事への届け出
◇従業者に火薬類による災害の発生の防止に必要な教育
などが課せられているので、おそらく、裁判では、
1)射撃場における災害発生が想定されていたか
2)想定した災害発生に対して防止対策は規定されていたか
3)災害防止対策と発生後の対応処置について、従業員に教育されていたか
4)災害防止対策と発生後の対応処置について、手順の妥当性確認は行われていたか
などが焦点となったのではないだろうか。
この法律では、「火薬類の製造者や販売者」に対しては「危害予防規定」と「保安教育計画」について都道府県知事からの許可が必要になる。
しかし、「消費者」に対しては、上記に示したような「災害発生の防止に必要な教育」や「取扱責任者の選任」が定められているだけで、「危害予防規定」や「保安教育計画」の策定は義務となっていない。
個人的には、あまり、なんでも法律の規定を強化することは、好まないが、法律では「都道府県知事がケースバイケースで保安教育計画を定めるべきものとして指定できる」とあるので、韓国の射撃場も「保安教育計画が必要な消費者」として指定しておくべきではなかったのかと思う。
以上の考察は、あくまでも、韓国の火薬類に関する法律の内容が分からないので、日本の火薬類取締法からの想像である。
ただ、少なくとも、射撃場経営者に「発生し得る災害の想定とその対策」や「従業員への教育」に関しては、管理が不十分だったといえるのではないかと思う。
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