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「妊娠した女性の同意を得ず、薬を点滴するなどして堕胎させた」として、2010年5月18日に警視庁捜査1課などが「不同意堕胎容疑」で医師(小林達之助容疑者)を逮捕したと言う報道が最近あった。
私は、当初、このニュースを耳にしたときは、「医師の立場を利用してひどい話だ」ぐらいしか認識しておらず、ニュース自体は聞き流していた。
インターネットで「不同意堕胎容疑」でニュース検索した記事等からこの事件を振り返ると、
◇逮捕された医師は、東京慈恵会医科大学付属病院所属
◇事件当時は、同病院腫瘍・血液内科に勤務
◇現在は金沢大学付属病院に研究目的で出向中
◇逮捕容疑は2009年1月上旬に、妊娠している30代女性看護師を、承諾を得ずに堕胎
◇堕胎方法は、ビタミン剤と称して子宮収縮作用のある錠剤を服用させ、女性宅で陣痛を誘発する薬剤などを点滴
◇小林容疑者は女性が自宅トイレで流産した際も一緒に部屋にいた
◇女性が流産した後も「既婚」であることを隠したまま、交際を続けた
◇女性が昨年12月、警視庁に相談し事件が発覚した
という事件である。
事件の流れを追っていけば、「自分勝手な医師である」と言えるだろう。
それは、
・既婚者なのに、独身女性と付き合っていた
・妊娠したら、医師の立場を利用して、子宮収縮剤や陣痛誘発剤を入手した
・女性を欺いて、これらの錠剤を服用・点滴させ、堕胎させた
からだ。
このような状況に医師ではない既婚男性がなってしまったら、普通に考えれば、
『既婚者であることを女性に伝え、堕胎を依頼する』
『堕胎を女性に承諾してもらったら、慰謝料など示談する』
というパターンか、あるいは、
『堕胎を承諾してもらえないケースであれば、認知する・しないや慰謝料や養育費などを協議する』
ということになるだろう。
しかし、この医師は「医師であるがゆえ」に、堕胎関連の薬剤を入手して、女性を騙したのだ。
しかも、流産後もしばらくの間、付き合っていたのだ。
報道情報などによると、「平成10年度以降、不同意堕胎罪で摘発されたケース」は5件だけだと言う。
この理由は、「妊娠した女性の供述に頼るために、水かけ論になる」からだ。
しかし、今回、女性からの相談を受けて、警察は動いた。
その理由は、「事件を立証できる可能性が高い」からだろう。
つまり、
・既婚であることを偽っていた疑い→医師がちらつかせた婚姻届を女性が持っている
・流産の原因とする薬剤→女性が不審に感じ、持っていた
・流産した証拠→女性が流産した胎児を持っていた
という「物的証拠」があったから、逮捕に至ったのだろう。
この事件の今後は「立証できるか否かがポイント」になるが、その焦点は、
◇女性が堕胎を未承諾だったという決定的事実
◇服用・点滴した薬剤と流産の因果関係
◇医師が因果関係をどの程度認識していたか
などが明らかにできるかどうか、であろう。
医療関係会社に勤務する知人に聞いた話であるが、医師は「誘惑」が多いそうだ。
その知人の友人である医師(男性)は、見た目が不細工だそうであるが、看護師さんなど院内ではモテモテなんだという。
変な話だが、選ばなければ、「女性には困らない」らしい。
私には縁のない話であるが、
「誘惑を断ち切る意思」→既婚者であるのにそれを隠しずるずると関係を続ける
「医師としての倫理感」→薬剤を入手して投与する
「人間としての倫理観」→妊娠発覚後、話し合いをしていない。未承諾で堕胎をさせる
などにこの医師は欠けていたのだろう。
それにしても、女性も「よく堕胎した胎児を保管していた」ものだと思う。
この執念が、逮捕に繋がったのであるが、打算的な話だが、女性にとって良かったのだろうか?
刑事事件となったことで、女性の経歴なども公にされ、精神的にもつらくなることが予想される。
また、慰謝料を請求するにしても、民事裁判を起こすことになる。
相談先が警察ではなく弁護士であれば、多額の慰謝料が得られたのではないだろうか、と思うのである。
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