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2009年のプロ野球パシフィックリーグのクライマックスシリーズ第2ステージの第4戦は感慨深いものだったなぁ、と思う。
例えば、
1)8回裏のツーアウト2・3塁での北海道日本ハムファイターズのスレッジ選手に対して、東北楽天ゴールデンイーグルスの岩隈投手は、フォアボールで1塁を埋める作戦ではなく、勝負に出たシーンとその後の楽天野村監督の表情
2)試合終了後に楽天山崎選手の音頭で、楽天と日本ハム両球団の選手が入り混じり野村監督を胴上げしたシーン
は印象に強く残った。

特に、前者のシーンであれば、スレッジ選手に「見せ球」として投じた岩隈投手のストレートが真ん中高めに入ってしまい(岩隈投手は、実際はストライクから外れる高めに投げたかったのだろう)試合を決める決定的なスリーランを打たれた後の岩隈投手と野村監督の表情である。
初戦の9回裏に逆転サヨナラ満塁ホームランをスレッジ選手に福盛投手が打たれた時は、福盛投手は顔面蒼白、野村監督も茫然という感じの表情だった。
「やるべき手は打った。岩隈で打たれたならしょうがない。敵が上だった」
と清々しい想いで敗戦が決定づけられたシーンを野村監督は眺めていたのだろう。

後者の「両チーム入り乱れての野村監督の胴上げ」は、アマチュア野球、プロ野球を通じてなかなか見られるシーンではない。
野村監督は、昭和29年に南海ホークスにテスト生として入団し、現役引退後、途中、解説者や社会人野球(シダックス)の監督を経て2006年から楽天の監督になった。
この55年間で直接的に指導した教え子たちが各チームにいて、日本ハムにも、吉井理人投手コーチや稲葉篤紀外野手などがいたから自然にそうなったのだろう。

野村監督は「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すを上とす」をモットーに監督生活を実践してきたという。
また、「結果よりプロセス」を大事にする。
野村監督が指揮を執る最後の試合となったCS第4戦終了後の記者会見で「22分間の最後のボヤキ」で語った言葉が印象的なので、以下に抜粋して引用してみたい。

(引用ここから)
「日本ハムは相手のスキを突くことができる。オレの大好きな『無形の力』。楽天ではなんぼ言っても理解できなかった」
(中略)
《“ノムラの教えは浸透したか”という記者の問いに》
浸透していない。まるっきり。橋上(ヘッドコーチ)とも話していたんだけど、こういう教育は誰がやるのか。その辺が定かでない。8回裏、ダメ押しが欲しい場面で、日本ハムの田中がカウント1-2から、打つ気なく見逃した。あの姿勢だよ。自主的に待って出塁の可能性を広げる。うちではそんな選手誰がいる。結果は凡打だったけど、よくわきまえている。その差だよ。それがうちはできない。四球もあれば内野安打もあるし、プッシュバントもある。そういう姿勢がムードをつくる。そういう野球がやりたかった。できなかった。
(後略)
(引用ここまで)

野村監督の野球は「考える野球」という表現がよくいわれる。
要は「状況に応じた最適の行動を選手一人ひとりが特別の指示をされずとも実行できる」野球である。
だから、「結果良ければすべてよし」という評価は決してしない。
それば「やるべきことをやっていなければ、別の機会にしっぺ返しを食らう」ということを良く知っているからだ。

この考えは、企業経営をしていくうえでも経営層はもちろん、従業員も持つべき概念である。
今後は、解説者として情報を発信していくに違いないが、それらの立場から発信されてくることから、私たちが学ぶべきことはまだまだたくさんあると思う。

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