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前原国土交通大臣が10月12日に「羽田24時間国際空港化を目指す」といういわゆる「羽田のハブ化」発言以来「ハブ空港」という言葉が急に世間やニュースを賑わしている。
しかし、羽田空港まで東京モノレールをしょっちゅう利用しているものからすれば、工事の状況がよく見えるのでわかるが、2010年10月には羽田に「新国際線ターミナル」が完成する。
つまり「羽田が国際線を増便しハブ化を目指している」のは以前からの既定路線なのである。
ところで、一般的に「ハブ空港」を作るメリットを確認しておきたい。
ハブ空港のメリットを挙げてみると、
1)空港利用者の乗り換えが便利である
2)空港所在都市の人口や経済規模以上の飛行機需要が見込める
3)空港所在都市の飛行機需要が高くなれば便数が増える
4)空港所在都市の重要性や魅力が高まり、空港に経済的効果をもたらす
などが考えられる。
・・・で、国家行政がわざわざ莫大な税金を使って羽田の滑走路を増やし、24時間使用可能な空港整備をすることにより「国家全体の国益」につながる狙いは何?と冷静に考えていくと
A)「観光客の増加による日本各地の経済効果」
ぐらいしかない。
あと、局所的には
B)「国内航空会社の競争力強化による収益向上」
C)「空港関係企業の収益向上」
ぐらいだろう。
ともかく、「国家の広範囲に関係する国益」か「局所的かつ間接的な国益」かは別にして、上記で挙げたA)~C)について、具体的に考えてみる。
まず、A)「観光客の増加による日本各地の経済効果」であるが、「羽田のハブ空港化」は、羽田が約50の国内地方空港と繋がっていることにより「国内地方空港への乗り換え面」は格段に向上する。
ただ、「日本の各地方から海外に行く場合」あるいは「海外から日本の各地方に行く場合」を考えると「メリット」は現実的にはあまりない気がする。
その理由は「航空運賃」と「就航都市数」である。
現に私もそうであったが、例えば、札幌からチェコの首都であるプラハに行く場合、羽田が仮に「ハブ化」されたとしても、「羽田⇔プラハ便」は空港許容量からして「就航すること」はまずないだろう。
(※現状も、日本からのプラハ直行便は無い)
すると、結局は「新千歳→仁川→プラハ」という経路になる。
また、仮に、「羽田⇔プラハ便」が就航したとしても、JALやANAの運行であれば、
「新千歳→(JAL)羽田→(JAL)プラハ」
「新千歳→(大韓航空)仁川→(大韓航空)プラハ」
という空路を考えたら、圧倒的に大韓航空利用の方が、航空運賃が安い。
つまり、「航空運賃面」からみても、乗り換えで羽田を利用するメリットは利用者にとってあまりない。
「羽田ハブ化」の残りのメリットである
B)「国内航空会社の競争力強化による収益向上」
C)「空港関係企業の収益向上」
であるが、国内航空会社であるJALやANAが「羽田をハブとした路線戦略」を立てられるから、新たな顧客獲得、つまり売上向上は、ある程度は見込めるだろう。
また、乗り換え空港としての価値が高まれば、羽田の利用客数は増えるから、空港関係企業の売上は向上する。
したがって、JALやANA、空港関係企業の業務拡大&売上向上による「雇用の創出と税収の増加」(要は国益)はある程度は見込める。
ただ、このように、「利用者の立場」あるいは「売上向上が見込まれる企業の立場」で考えても「羽田のハブ化」は期待するほど大した「国益」にはつながらない気がする。
もちろん、米軍が占拠している「横田空域問題」や「D滑走路以降の羽田の滑走路拡張工事や騒音など地域住民との問題」が完全に解決できるのであれば、成田を廃止してでも羽田の「24時間利用可能な超大型ハブ空港化」はどんどん推進するべきだ。
しかし、現状レベルの「羽田のハブ化」は、「大して国益につながらない」だろう。
したがって「羽田近郊の海外渡航者(それも金持ち)」が「“成田から羽田に国際線が移って便利になったなぁ”と感じる程度のこと」ではないだろうかと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ147号より)
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