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http://www.mag2.com/m/0000218071.html


以前勤務した会社でお客様のアンケートを収集、分析する仕事を担当したことがあった。
アンケートを集計・分析していると、サービスを担当した者に対する評価で、気がつくことがある。

例えば、10人のお客さんにサービスを提供したとして、5段階評価で、
A氏⇒5(非常によい)が7割、2(やや不満)が3割
B氏⇒5が1割、4(よい)が5割、3(ふつう)が4割
C氏⇒4(よい)が7割、3(ふつう)が3割
という3人がいたとする。
この場合、どのように評価を考えればいいのだろう。

中間管理職の立場で言えば、A氏のケースは、「やや不満」の原因を追求することになるので、処置の手間が掛かるし、クレームのリスクもあるので使いにくい。
中間管理職が使いやすいのは、問題報告や処理報告を経営者にしなくて済む無難な業務を実施したB氏やC氏ということになる。
しかし、それで正しく担当者の能力を評価できていると言えるのであろうか?

単純に「やや不満」があった場合、「これからは注意して仕事をするようにしなさい」では問題解決にならない。
不満情報の状況がきちんと把握できないと、実態の把握は難しい。
不満情報の不十分な原因把握で、中途半端に対策を打つと、サービス担当者は「何が問題であったのか」の意識がないケースがあるので仕事に対するモチベーションは下がるし、もしかしたらその人の良い面も失われてしまう。

また、アンケートの「誰が記入しているのか」と言う問題もある。
サービスを受けた直接の担当者の評価と、経営者の評価、その他の従業員の評価はまたそれぞれ違うと思う。
直接の担当者に都合のよいサービスは、経営者にとってももよい評価であるとは限らない。
もちろん逆に経営者にとってよい評価が担当者にとってよい評価とも限らない。

さらに、お客様の評価だけで、すべてを評価できない、と言うことも考えられる。
アンケートの集計・分析の目的は概ね、
1)サービス提供組織が、サービス提供者が適切に業務を実施しているか
2)サービス提供組織のサービスコンセプトは市場にマッチしているか
を把握することにあると思う。

例えば、ある学習塾が「うちの教師の指導はスパルタ式。手取り足取りの懇切丁寧な指導はしない。生徒が、他の生徒との関係において劣等感を感じ、生存競争の厳しさを学び、そこから一流を目指す子供をつくる」という
指導方針でサービスを提供していたとする。

1)を把握するためにアンケートを分析するのであれば、生徒の評価が「非常によい」であっても、サービスを提供した組織は「うちの学習塾が目指す教育 を実施した結果よいと評価されたのかどうか」を評価する必要がある。
つまり「懇切丁寧な指導を教師がしていた」としたら生徒の評価は「非常によい」であっても学習塾にとっては「非常に悪い」教師である。

2)を把握するためにアンケートを分析するのであれば、教師が学習塾の指導方針に完全にマッチして教育 していても、生徒からは「非常に悪い」と評価されるかもしれない。
この場合は「教師が悪い」のではなく「学習塾が目指す教育 と生徒の要求にギャップがある」と評価しなければならない。

「顧客満足調査をするためにアンケートをやるぞ」と単純に実施して、単純にその結果を評価すると、
○自分達の目指すサービスが市場性と合致しているのか適切に評価できなくなる○自分達の目指すサービスが担当者により提供できているか適切に把握できなくなる
○「可もなく不可もなく」のサービス提供をするのが無難となり、組織の特色がなくなる
など「なんのためにアンケートをやっているのか」わからなくなる。

中間管理者は、「顧客満足向上の為にアンケートをしました、問題はとくにありません」と経営層に報告するのが管理面としてはラクである。
しかし、それでは組織が「特色のない」、「活力のない」運営になっていく可能性があるのである。


自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ  第7号より)

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