「サービス業のプロ集団とは」はどんな組織だろう。
あるとき、何人かでそんな議論をした。
単に議論をしても意見が発散するので、問題解決手法として有名なKJ法を使うことにした。

KJ法とは「東工大名誉教授の川喜多二郎博士」が考案したのでそのイニシャルにちなんで名付けられている。
KJ法を簡単に説明すると、数多くの断片的なデータを統合して問題解決のきっかけをつかみ、創造的なアイディアを生み出すものである。

議論をするために各人から出された「プロ集団とは何か」に関する多くのデータをグルーピングしていくと「サービス業のプロはファンを持っている」というデータの集まりができた。

組織的に顧客にサービスを提供している場合、「プロフェッショナルな組織」になる過程は、

1)人に顧客(ファン)が付く
2)組織に顧客(ファン)が付く

という段階を経ていく。

つまり、顧客はサービスを受けて「これいいね!」となるとまずはその人に興味を持つ(ファンになる)。
そして、組織のサービス提供レベルが向上していけば、組織のご贔屓(ひいき)さん(ファン)になっていく。

逆に言えば、ファンが出来ないということは顧客には「単なるその最低限のサービス」の提供のみで付加価値を与えることが出来ない魅力のない人、組織ということになる。

サービス業といわれる組織と関わっていて思うのは、サービス業に向いている、あるいは成功している(ファンがたくさんいる人)人は、


「してあげて感謝される喜び」>「やってもらって感じる喜び」

のタイプの方が多い気がする。

お客様に「してあげたい」という気持ちが、「その時自分に求められているニーズは何か」を探求しようとする動機付けになり、「もっとお客さんに満足してもらいたい(気に入ってもらいたい)」という気持ちを強くさせて「自分に足りていないものを知ろう」となるし、そして自然と力量のレベルアップのために必要な行動を呼び起こして実施していくようになっていく。

そのためには「してあげて感謝される喜び」の素晴らしさを知らないと、なかなか「サービスマニュアルどおりのことをしているんだからこれで十分」となって力量は向上していかない。

「やってもらう喜び」に慣れてしまっている人は、なかなかそれを体感する機会自体が少ないと思う。
「感謝される喜びを知る」、「ファンをどうやって作り、継続的に魅力を演出していくのか」が『サービス業のプロ集団』を作るキーワードのひとつなのではないかと思うのである。


(※メルマガ:自分を変える”気づき”ロジカルシンキングノススメ(第3号)より)

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