私は、コンサルタントという立場上、企業内で行われるさまざまな会議に出席するケースが多い。
多くの会議を見ていると、まず気がつくことがある。
それは「この会議の目的は検討会なのか、あるいは報告会なのか?」である。
私のイメージする検討会と報告会とは、
【検討会】
=事前に定義された議題について活発にディスカッションする場
【報告会】
=分科会、チームミーティングなどで検討された結果を報告し意思決定する場
です。
つまり、「検討会」では、自分の主張が正しい理由やそういった方向に意思決定を導くために積極的に議論をする場と考えます。
したがって、検討会で求められるべき姿(会議の進行)は、
・ワイワイ・ガヤガヤ自由闊達な意見交換をする
(いわゆる、故本田宗一郎氏がいう“ワイガヤ手法”)
・積極的な発言をする
・違った視点で、さまざまな意見を発信する
といったことでしょう。
一方、「報告会」では、各報告に基づきリーダーが意思決定する場と考えられるので、求められるべき姿(会議の進行)は、
・各参加者の意見をよく聞く
・議論を発散させない
(議論百出の状態にしない)
・断片的な知識で自説を延々と語らせない
といったことになるでしょう。
よく会議について「会議で積極的に発言しない人は出席しなくてもいい」と言われる方がいます。
基本的には、この考えは、
・せっかくみんなが集まっているのに、意見や本音を言わないのはもったいない
・いろいろな意見を出して議論したいのに、「決まったことに従います」では無責任
といった状況からの意見だと思うので、云わんとすることは分かります。
しかし、「報告会」を目的とした会議においては、必ずし「正しい姿」とはいえないかもしれません。
それから、私など外部の専門家を含めた「諮問」を目的とした会議(諮問会議)があります。
私のイメージでは、諮問会議において、外部の委員としての専門家は、
・外部の立場から、客観的な意見を述べる
・専門家の立場から、経験した過去の事例との比較意見を述べる
・経験してきた他の組織との違いを述べる
・経験してきた特異な事例を述べる
といった役割があるはずだ。
つまり、「内部の人間だけでは気づかない点や想定もしていないリスクや可能性について、あとで検証するための材料を外部の専門家から引き出す」のが会議を進行する上でのポイントであるはずだ。
しかし、組織によっては、
「外部の専門家の意見もちゃんと頂戴しました」
「外部の専門家の客観的かつ数多くの経験的知識を頭ごなしに否定する」
といった、組織の「ポーズ」や「お墨付き」「必要な手続き作り」として利用されるだけのケースが案外多い。
つまり、こういったケースの組織では、
「結論はすでに決まっていて、そこで意見を述べてもまったく活用される気配もない」
状態なのだ。
『会議には目的があり、目的を明確にした上での適切な運営方法がある』
ということを認識しないと本当にもったいないよな、といろんな組織の会議を拝見して常々感じるのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ129号より)
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多くの会議を見ていると、まず気がつくことがある。
それは「この会議の目的は検討会なのか、あるいは報告会なのか?」である。
私のイメージする検討会と報告会とは、
【検討会】
=事前に定義された議題について活発にディスカッションする場
【報告会】
=分科会、チームミーティングなどで検討された結果を報告し意思決定する場
です。
つまり、「検討会」では、自分の主張が正しい理由やそういった方向に意思決定を導くために積極的に議論をする場と考えます。
したがって、検討会で求められるべき姿(会議の進行)は、
・ワイワイ・ガヤガヤ自由闊達な意見交換をする
(いわゆる、故本田宗一郎氏がいう“ワイガヤ手法”)
・積極的な発言をする
・違った視点で、さまざまな意見を発信する
といったことでしょう。
一方、「報告会」では、各報告に基づきリーダーが意思決定する場と考えられるので、求められるべき姿(会議の進行)は、
・各参加者の意見をよく聞く
・議論を発散させない
(議論百出の状態にしない)
・断片的な知識で自説を延々と語らせない
といったことになるでしょう。
よく会議について「会議で積極的に発言しない人は出席しなくてもいい」と言われる方がいます。
基本的には、この考えは、
・せっかくみんなが集まっているのに、意見や本音を言わないのはもったいない
・いろいろな意見を出して議論したいのに、「決まったことに従います」では無責任
といった状況からの意見だと思うので、云わんとすることは分かります。
しかし、「報告会」を目的とした会議においては、必ずし「正しい姿」とはいえないかもしれません。
それから、私など外部の専門家を含めた「諮問」を目的とした会議(諮問会議)があります。
私のイメージでは、諮問会議において、外部の委員としての専門家は、
・外部の立場から、客観的な意見を述べる
・専門家の立場から、経験した過去の事例との比較意見を述べる
・経験してきた他の組織との違いを述べる
・経験してきた特異な事例を述べる
といった役割があるはずだ。
つまり、「内部の人間だけでは気づかない点や想定もしていないリスクや可能性について、あとで検証するための材料を外部の専門家から引き出す」のが会議を進行する上でのポイントであるはずだ。
しかし、組織によっては、
「外部の専門家の意見もちゃんと頂戴しました」
「外部の専門家の客観的かつ数多くの経験的知識を頭ごなしに否定する」
といった、組織の「ポーズ」や「お墨付き」「必要な手続き作り」として利用されるだけのケースが案外多い。
つまり、こういったケースの組織では、
「結論はすでに決まっていて、そこで意見を述べてもまったく活用される気配もない」
状態なのだ。
『会議には目的があり、目的を明確にした上での適切な運営方法がある』
ということを認識しないと本当にもったいないよな、といろんな組織の会議を拝見して常々感じるのである。
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