6月10日付の「プレジデント」が
「なぜ、20代高学歴女子は「専業主婦」狙いなのか」
と題した記事を掲載していた。

その記事では、(※以下要約)
・東京大学大学院生のAさんは「就職より寿退社」が希望
・「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という意識の賛成派が多い女性世代は20代と60代
(反対派が一番多いのは40代)
・以前、同級生の彼に「結婚したらフルタイムで働いて」と言われて別れた
・東京大学で女性が入れるサークルは3つしかない
・東京大学のイケメン男子は女子大の子に持っていかれる
・聖心女子大学卒のBさんは「なまじ優秀でキャリアを目指す」と30代で婚カツするハメになって焦っている
という状況が紹介されていた。

このように「高学歴女子が専業主婦を希望する」最大の理由は、
『一向に改善されない女性の働く環境への絶望』
なのだという。
つまり、男女雇用機会均等法が施行されて20年以上たっても、
「現実には、働く女性の先輩は結婚や出産、子育てと仕事の両立に苦労している」から「専業主婦が20代女性の理想モデル」となっているというのだ。

先日、コンサルティング先で入社3年目の女子総合職社員の方に「先生から見て、私たち世代の女性に対するメッセージはありますか?」と聞かれた。
たぶん、その質問の背景には、プレジデントの記事のような「大学を出て総合職として入社はしたが、理想の女子総合職モデルとなる先輩が社内にいない」現実を実感して、「どのように生きるべきか、どのようにキャリアアップを図るべきか」といった悩みを抱えているんだなぁ、と思った。

それにしても、以前のブログでも書いたが、バブルが崩壊後、社会がどんどんグローバル化し、各社、各業態・業種で成果主義は進み、実質的な人件費カットが深耕していった。
その結果、かつての日本人が抱いていた「総中流階級」という社会は崩壊した。
つまり、給与レベルで見れば、「わずかな勝ち組男子」と「多くの負け組男子」に分かれてしまった。

つまり、「そこそこの生活水準でもいい」と若者が願っても、「女子(奥さん)が働かざるを得ない現実がある」のだ。
しかし、女子が働くとなっても明るい現実は見えてこない。
そのような状況から女性は「専業主婦を理想と考える」ことになるのだろう。

私のまわりの女性を見ていると、若いころからその状況を認識している女性は、最初から人生設計として、
・なまじの高学歴を目指さない
・なまじのキャリアアップを目指さない
・理想像(専業主婦)に近づける男性がいる会社(金融、メディア、総合商社など)の一般職を目指ざす
といった行動をしている。
現実と自分の実力を見切る能力は「さすがだなぁ」と思う。

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