「貧困の連鎖は止められるのか?」
と題した特集をやっていた。
録画して見なかったので、うる覚えな部分もあるが、内容は、
・OECDの発表では日本の子どもの貧困率は14.3%と高い
(7人に1人が貧困状態)
・貧困が顕著なのは母子家庭
(母子家庭の6割は貧困で、平均年収は171万円)
・給食費を払えず、健康保険に入れない子ども増えている
というもの。
「貧困の連鎖」については、母子家庭に限らず、私たち零細自営業仲間の間でもよく話題になっている。
「大学教育を受けること=金持ち」では決してないが、感覚的に「大学教育を受けている人の方が安定収入を得る職業に就いている」ことを実感している。
しかし、その大学卒業までにかかる費用は少なく見積もっても3千万円(サンプロ調べ)かかるそうで、要は「貧乏な家庭から貧乏人を再生産」するのが日本の現状なのだ。
この日のゲストは、母子家庭代表として、「経済評論家の勝間和代氏」と「うさぎ保育園園長の近藤薫氏」が出演されていた。
勝間氏の場合は、年収ウン千万円と言われ「母子家庭の中の富裕層」、近藤氏はどちらかというと「母子家庭の貧困層」代表という身の上だった。
相変わらず、勝間さんの「主張を明確に示した上での論理展開」は明快だった。
また、近藤さんの「(子供を抱えながら仕事をするのは困難で)結果的に自分で仕事を立ち上げるしかなかった」というのも、この日本の貧困問題を象徴している話である。
司会の田原総一朗氏よりコメントを求められた経済評論家の財部誠一氏が「この問題は思想の違いにある」と感想を述べられたことが印象的だった。
つまり、「ヨーロッパでは教育は国がするものとの考えがあるが、日本では教育は家庭がするもの」という思想が国の教育政策の基本思想になっているというのだ。
話は若干変わるが、芸能人や夜の蝶には案外「母子家庭出身者」あるいは「家庭が貧しかった」人が多い。
この中から成功する一握りの人は「貧困から富裕層の生産」サイクルに入り、いわゆる「勝ち組」になれる。
しかし、逆にいえば、売れっ子芸能人やトップホステスあるいは起業家などとして「一発逆転」を狙わない限り「貧困」から抜け出せない。
貧困から抜け出せないということは、その子供も「貧困」になるのが現状な訳でまさに「貧困のサイクル(貧困の再生産)」だ。
成功しない限り「貧困のサイクル」から抜け出せない社会は、社会保障という観点から非常に脆弱かつ軟弱な社会である。
「チャレンジに失敗してもリスクヘッジされる社会の仕組み」
「チャレンジに成功した場合は、社会に税金の上乗せなどで還元する仕組み」
を構築していかなければ「チャレンジするのもさらにリスク」という状況を生み、「貧困の再生産」という現状の構造はなかなか変わらないだろう。
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