「高品質の商品とサービスを提供し、お客様に必要とされ愛される会社を目指します」
という目的で「品質向上活動」を展開している会社がある。

この会社が「品質向上活動」を展開するそもそもの意図は、
「顧客重視と業務改善第一主義」。
つまり、
「とかく売上至上主義になりがちな業務活動に対する意識を変えよう」
という点にある。

ただ、「一気に意識改革すること」は難しいと考えて、
「1年目」→帳票、報告書の削減
「2年目」→自社のファンを増やすための品質向上活動
「3年目」→苦情の減少と苦情からの改善
「4年目」→苦情の未然防止と感動の提供
というステップで活動してきている。

要は、
・身近なことから始める
・自分たちにできる具体的活動から始める
・活動して変化した結果がわかりやすいものから始める
・活動を継続するために、職員のモチベーションが上がりやすい活動から始める
といった点にポイントを注いだのだ。

その結果、
・「顧客重視・業務改善」というものとその重要性が職員全体に実感できるようになった
・ルーチンワーク中心で日常の活動が地味な内勤職員にスポットが当たるようになった
・内勤職員の働く意識とモチベーションが上がり、自分に自信が持てるようになった
・「PDCAを回す」という概念が職員に根付き、当たり前の感覚に育った
というような効果になって表れたという。
つまり、
「職員の意識が顧客重視と業務改善による品質向上」
に向き、そういった認識を持って仕事をすることが常識であり、当たり前になったのだ。

このような結果を踏まえて、筆者は、今後の活動についてアドバイスを求められたので、今までの経験から、考えると、
・活動がマンネリ化する
・活動成果発表のプレゼンを意識して見えやすい結果を追い求めるようになる
・活動成果を意識して、業務やコスト改善効果があるように数字を作ってしまう
・統計や分析手法をある程度、身につけないと目標や指標設定、その評価が不十分になる
ということが予想されることを説明した。

したがって、
「今までの品質向上活動は一定の成果があった」といえるが、
「今後の品質向上活動をより効果的なものにする」ためには、
1)自らが行なっている仕事と顧客との関係をより明らかにして全職員に教育する
(自らの仕事の役割と自らが果たすべき役割をトータル的に理解させる)
2)「問題解決」の構造を理解させ、必要なものの見方・考え方を職員に教育する
3)問題を解くために必要な科学的な手法知識を職員に教育する
4)経営者・管理者に対してこの活動が「組織の体質改善や人材育成・職場活性化に重要なもの」という認識・理解を深める
ことが必要不可欠と言えるのだろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ117号より)

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