2009年3月21日付の読売新聞が、SuicaやPASMOなどのICカード乗車券で、改札機で読み取りミスが発生すると、自覚症状なく割高な運賃が引き落とされるケースを報じていた。

記事の要点を整理すると、
1)乗り換えの際に、改札機のタッチ失敗でコンピューターが改札のないルート(ノーラッチルート)を通ったと判断してしまう(※遠回り運賃を計算してしまう)
2)JR東日本など鉄道各社はこのようなトラブルの発生を2年前から把握していた
3)鉄道各社は、こういったケースについてシステム改善や乗客への注意喚起は行っていない
4)タッチミスによる割高運賃引き落としのトラブルは、SuicaとPASMOの共通利用がスタートした2007年3月以降発生している
5)トラブルの件数は公表せずに、乗客から申し出があれば個別に駅で対応している
6)運賃の割高請求はシステムの問題ではなく、乗客のタッチミスが原因なので告知していない
(※4)~6)はJR東日本側の回答)
ということのようだ。

この報道を耳にした時に、
「タッチミスは乗客側の問題とは言え、ちょっと不親切じゃないの?」
と感じた。
なぜなら、
『タッチミスをしても改札機がミスを即座に知らせないことが多い』
から乗客に読み取りミスした自覚がない。
また、
『仮に「乗客側の問題で鉄道会社側に落ち度はない」としても、「割高請求の可能性」や「IC乗車券の履歴で利用ルートと金額の整合性チェック」を呼び掛ける』
といった処置は、
「鉄道会社の義務であるし、顧客の(暗黙の)ニーズや期待である」
と思うからだ。

鉄道会社側には、おそらく、
・注意喚起することで、逆に乗客に混乱を与えたくない
・各駅での個別対応が増えることで業務を繁雑にしたくない
・このトラブルの可能性を悪用して、不正請求するものが増える
などという意識が働いているのだろう。

このように状況を捉えてみると、鉄道会社の立場はわかるが、「顧客重視」の観点から考えると、幾分、配慮が足りないと言わざるを得ないのではないか、と思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ117号より)

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