「部門を管理する上で、一番苦労していることはなんですか?」
と尋ねたら、
「社員の意欲やモチベーション、能力をどうやって高めるか、ですね」
とおっしゃられていた。
このことは、「ルーティンワークが多い業態」が抱える共通の課題である。
この質問をした業務担当責任者は、
・現状の業務に関する改善提案を議論する場
・クレームや顧客要望に関する情報を議論する場
・食事メニューを作成して、結果を評価分析する場(食堂業務の場合)
などを実施しているとのことだった。
つまりは、「人に言われたからやる」のではなく「自ら気づいてやる自主性の強化」を狙いとしているのだ。
「会議をすると必ず“負傷兵”がでますよ」
と業務担当責任者はいう。
つまり、かなりのレベルで遠慮なく言いたいことを議論する「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」の場になっているそうだ。
だから、そういった議論になれていない「異動してきた人」や「若手」は当初は誰しも「会議に出たくない病」になるという。
しかし、そのおかげで、業務担当責任者さん曰く、
「なんとか、大きな事故やトラブルもなく、また職員のモチベーションも下がらずに仕事がなんとか遂行できていますよ」
とおっしゃられていた。
マネジメントの原則として、
「職員に自らの役割とその重要性、および、自部門の課題を認識し、自らがどのようなことを通じてその課題解決に貢献できるのかを理解させること」
という重要な概念がある。
・「もっと自分は能力を高めたい」という向上心がある
・お客さまや上司に褒められるために一生懸命頑張りたい
・仕事に対してプライドを持っている
などがもともと備わっている人は、そういった職場環境を作ってあげるだけで、仕事に対するモチベーションを切らすことなく、勝手に工夫して、どんどん成長していく。
しかし、先にも述べたように「ルーティンワーク」に従事する職員のモチベーションを「自律して成長していくサイクル」に乗せるのはなかなか難しい。
それは、ルーティンワークは、
・毎日同じような業務を時間どおり正確に遂行することを求められている
・したがって、仕事の効果を上げることより、今の業務を継続することが主体になる
・そして、そのままの状態にしておくと、仕事のレベル自体も徐々に下がっていく
という性質をもっているからだ。
「ルーティンワーク」に従事する職員のモチベーションと能力を継続的に維持して、高めていくカギは、
『自主性をどのように高めていく仕掛けを作るか』
に掛っているのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ111号より)
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