野村監督のこの出演は、「録画出演」で、ワールドベースボールクラシックの第一ラウンドの決勝戦(A組の1位2位の順位決定戦)だった日本対韓国戦のリアルタイムで見ながら、場面場面を「野村節でコメントした」部分を編集したものだった。
今、その時の野村監督の「野村語録」(ぼやきコメント)を振り返ってみると「なるほど」と感じる点が多かったので、ぼやきの趣旨を整理して紹介したい。
【短期決戦は正攻法と奇策】
短期の戦い方は「正攻法と奇策をどのように効果的に使うか」である。
「原監督は根がまじめだから、作戦の基本は正攻法。奇策を効果的に使えるかどうかがカギになるだろう」とぼやく。
【イチローは天才】
イチローについては、現在の状況をはっきりと「不調である」と評価していた。
また、不調の理由には「“老い”もひとつの理由」である。
「天才=天性と感覚」
つまり、天性と感覚で野球をしているから、
「スランプの時の修正方法がわからない」とぼやく。
【城島捕手は“俺が俺がタイプ”】
捕手の性格は、「投手を引きたてる性格が向いている。しかし、城島捕手は“俺が主役”=目立ちたいタイプ」である。
「A型は思い込みが激しい(城島捕手はA型)」
⇒「つまり、思い込みが判断ミスを招く。短期決戦では、この些細なミスの差が命取りになる」
⇒(岩隈投手へのリードを見ながら)「城島捕手は岩隈投手の内角に惚れている。だから、内角攻めばかりを要求する。しかし、それで配球が単調になる。(韓国の4番にヒットされた場面で)4番バッターに単調な配球では、読まれるて打たれるのが当たり前」だ
などとぼやく。
(※後日、城島捕手がこの野村監督のぼやきに対して、「野村ノート」を引き合いに出して褒め殺し的反論をしていたのが興味深かった。個人的には、野村監督は城島捕手の配球を褒めている部分もあり、“こういった点に注意すればミスやリスクを回避できるのに”という部分部分について指摘しただけで、“期待されているからこその辛口ぼやき”なのだから、謙虚な姿勢で城島捕手はぼやきを受け止めればいいのにな、と思った。)
【韓国人気質】
韓国人の気質は「乗せてしまうと勢いがどんどん上がる」が「強くたたいておけば、シュンとなる」性格。
だからこの試合は今後の韓国戦を考えると「精神的にシュンとさせる試合」をする必要がある、とぼやく。
これらの「ぼやき」の中では、
「イチローは天才だからスランプの時の修正方法がわからない」
というコメントが一番印象に残った。
ビジネスに置き換えて考えてみると、
「持ち前のセンスや経験が顧客ニーズにマッチングしてのビジネスの成功は、顧客ニーズとズレが生じた時に、ズレがあることはわかっても、何をすればズレが解消されるのか分析できていないので、効果的な対策が打てない」
という感じだろうか。
自らを「月見草」に例え、
「自分は天才ではないから、すごい選手の真似から始めて、“何をすれば成功するのか、何をしたら失敗するのか”をきちっと整理して体系化した努力の人」
の考え方は、分野は違っても「センスや感性のにぶい凡人」のひとりである私にとって、その考え方は参考になるな、と思った次第である。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ116号(一部加筆訂正あり)より)
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