(中編からの続き)
「案外難しい“なぜなぜ分析”」

しかし、実は、「なぜなぜ分析」は案外難しいのです。
理由はいくつかありますが、わかりやすい理由をいくつか挙げると、
上司への報告という意識が強くなり「なぜなぜ分析をした体裁」に報告書を整えてしまう
言い訳的な「なぜ」が多くなる
結局は「時間がない」「人員が不足している」「誰々(管理者や経営者)の管理ミス」などに原因が収束してしまう
という分析に成りがちだからです。

そこで手始めの「思考習慣」として「問題の想定原因を数多く箇条書きで列挙し、その列挙した原因に関する解決策も多数挙げておく方法」をお勧めします。
問題の原因と解決策を多数挙げた上で、その問題の影響度と対策の難易度、効果を考慮して、
・とりあえずの対処療法策の優先順位が高いのか
・根本原因対策が優先されるのか
を検討して、実行の優先度を識別していけばいいのです。

もちろん、影響度を考慮して時間的、経営資源的に後回しにした「根本原因対策」は積み残し課題として改めて検討する時期を決めておくことも必要です。
根本原因対策は、手間が掛かったり、事業戦略が変われば対策自体は無意味になることがあるので社内事情で後回しにしておくことは、理由が明確であるならば問題ありません。

それでは,
「箇条書きで問題の想定原因を列挙する思考方法」
について例を挙げて考えてみます。
例えば、「縄跳びを10人で連続50回やる」と決めて「途中で誰かがひっかかった問題」で考えます。
普通は「縄にひっかかった人が問題」と誰しも思うし、直接ミスをした本人もそう思って責任感を感じるでしょう。
しかし、「必ずそうなのか」と考えればそうではないかもしれません。
つまり想定される原因として、
・連続50回の縄跳びに耐えたれる体力を持った10人を本当に選定できていたのか
・縄回し担当の身長と飛ぶ人の身長は考慮に入れていたのか
・縄回し担当は一定、かつ、跳んでいる10人の状況を見極めた回し方になってたのか
・跳んでいる人の服装に問題がなかったのか
・縄回しに入る順番は問題なかったのか
・飛んでいる人の健康状態や観客の応援体制、参加者へのサポート体制は問題なかったのか
・縄跳びをしている人達の目標は一致しており、連帯感はあったのか
などミスをした人以外の色々な原因が考えられます。
またその原因も担当業務レベル、管理レベル、戦略レベルで問題を検討すれば対策方法の検討テーマは多岐に渡ります。

こういった認識を持って、思考習慣を日常生活で生じた「問題点の中で積む」ことで「論理的思考力」は自然と向上していくのです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ114号より)

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