2009年3月2日付の朝日新聞によると、
「1月以降、『大恐慌』に近い派遣業界にあって、共倒れになっては仕方ない。残る社員を守るため、痛みを伴う社員も多く出る」
と正社員4500人削減のリストラに踏み切った人材派遣会社のラディアHDの堀井慎一社長は記者会見で説明したという。
それにしても、「正社員4500人の削減」はものすごい数だ。
「正社員の大幅人員整理」の理由は、
・1月以降、技術者派遣の契約更新率が70%程度になった(通常は82~87%)
・更新時期を待たずに、解約を要請されるケースが相次いでいる
・派遣先のない社員や管理担当者(正社員)が増えてしまった
ということのようだ。
製造業派遣大手の日総工産では、1月以降の派遣社員は前年同月比で4割減にもなるという。
また、事務系派遣に関しても、テンプスタッフは、2008年10-12月期の新規受注は前年同月比で3割減、エン・ジャパンが調査した全国の派遣社員時給は4ヶ月連続で下落(1月は12月比で19円安の1588円)しており、「受注金額を引き下げて稼働者数を保つ」ことで精いっぱいという現状だそうだ。
派遣業務は、もともと国家資格所有者など特殊技能者の働く場と機会の拡大を狙っていたが、産業会の要請もあって、一般業務にまで派遣対象業務を広げることになってから企業における「雇用と人件費の調整弁」と化してしまったきらいがある。
つまり、比較的、業務内容が容易で、首を据え変えることがしやすい「ユーティリティ業務」は、景気や企業業績の変動を吸収する存在になってしまったのだ。
派遣業界は、仮に景気が上向いても、利用者が、
・「派遣切り」が社会問題と化し、容易に派遣社員を利用しにくくなった
・派遣から生産委託(請負)へ切り替えが進む
ことが予想されることから、今後は大幅な「派遣業務の受注拡大は望めない」のかもしれない。
話はがらっと変わるが、先日、テレビコメンテイターとして活躍される方とお話しした時に、「テレビ業界のリストラも激しいですよ」という話を聞いた。
確かに、ワイドショーを眺めていてもそれは顕著だ。
以前は、大学教授、作家、タレント、官僚経験者などが「コメンテイター」のポジションを担っていた。
しかし、メインキャスターに大物&高額タレントを起用しているいくつかのワイドショーの現在、コメンテイターは「お金のかからない系列社員」、つまり、系列新聞やテレビ局の論説委員ばかりである。
コメンテイターとは、「なるほど、実はこんな見方もあったのか?」とか「コイツ何言ってんの!?」という意外性があるから、面白いのだ。
もちろん、知識不足キャスターを補足する意味合いで「系列会社の論説委員」は必要ではある。
しかし、系列会社の社員がコメンテイターでは、「コストダウン」は達成するが、「キャスターの意見に追従しやすいありきたりのないコメント」になりやすく、視聴者目線では、「それで何が面白いのか?」と思ってしまうのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ114号より)
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「1月以降、『大恐慌』に近い派遣業界にあって、共倒れになっては仕方ない。残る社員を守るため、痛みを伴う社員も多く出る」
と正社員4500人削減のリストラに踏み切った人材派遣会社のラディアHDの堀井慎一社長は記者会見で説明したという。
それにしても、「正社員4500人の削減」はものすごい数だ。
「正社員の大幅人員整理」の理由は、
・1月以降、技術者派遣の契約更新率が70%程度になった(通常は82~87%)
・更新時期を待たずに、解約を要請されるケースが相次いでいる
・派遣先のない社員や管理担当者(正社員)が増えてしまった
ということのようだ。
製造業派遣大手の日総工産では、1月以降の派遣社員は前年同月比で4割減にもなるという。
また、事務系派遣に関しても、テンプスタッフは、2008年10-12月期の新規受注は前年同月比で3割減、エン・ジャパンが調査した全国の派遣社員時給は4ヶ月連続で下落(1月は12月比で19円安の1588円)しており、「受注金額を引き下げて稼働者数を保つ」ことで精いっぱいという現状だそうだ。
派遣業務は、もともと国家資格所有者など特殊技能者の働く場と機会の拡大を狙っていたが、産業会の要請もあって、一般業務にまで派遣対象業務を広げることになってから企業における「雇用と人件費の調整弁」と化してしまったきらいがある。
つまり、比較的、業務内容が容易で、首を据え変えることがしやすい「ユーティリティ業務」は、景気や企業業績の変動を吸収する存在になってしまったのだ。
派遣業界は、仮に景気が上向いても、利用者が、
・「派遣切り」が社会問題と化し、容易に派遣社員を利用しにくくなった
・派遣から生産委託(請負)へ切り替えが進む
ことが予想されることから、今後は大幅な「派遣業務の受注拡大は望めない」のかもしれない。
話はがらっと変わるが、先日、テレビコメンテイターとして活躍される方とお話しした時に、「テレビ業界のリストラも激しいですよ」という話を聞いた。
確かに、ワイドショーを眺めていてもそれは顕著だ。
以前は、大学教授、作家、タレント、官僚経験者などが「コメンテイター」のポジションを担っていた。
しかし、メインキャスターに大物&高額タレントを起用しているいくつかのワイドショーの現在、コメンテイターは「お金のかからない系列社員」、つまり、系列新聞やテレビ局の論説委員ばかりである。
コメンテイターとは、「なるほど、実はこんな見方もあったのか?」とか「コイツ何言ってんの!?」という意外性があるから、面白いのだ。
もちろん、知識不足キャスターを補足する意味合いで「系列会社の論説委員」は必要ではある。
しかし、系列会社の社員がコメンテイターでは、「コストダウン」は達成するが、「キャスターの意見に追従しやすいありきたりのないコメント」になりやすく、視聴者目線では、「それで何が面白いのか?」と思ってしまうのである。
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