2009年4月の番組改編期で比較的長く続いていた人気番組が終わる。
テレビ東京の人気番組『たけしの誰でもピカソ』もそのひとつだ。

日刊サイゾーがこのことについて取り上げていた。
記事を以下に要約してみる。
・ビートたけし氏が「リストラは受け入れられない」という判断の下、打ち切り決定
・テレビ業界での不況の影響は深刻
・各局は、2008年秋頃から、大幅な経費削減を打ち出している
・制作費のコストダウンは「高額なギャラで、視聴率が取れないタレント」のリストラ
・「大スターを育てるんじゃなく、何でもこなせる、ギャラが1本50万円クラスのタレントをつくること」が大手プロオーナーたちの今後の方向性
・大竹まこと氏は、出演する番組で「ギャラを下げてもいいから、番組を降ろさないでください」とジョークで言っていた

つまり、
・テレビ局の大幅な制作費のコストカットが始まっている
・費用対効果の薄い高額タレントからギャラの安いタレントに切り替わりつつある
・高額タレントがリストラできなければ番組自体を潰す
という流れのようだ。

本ブログでも再三述べているように、一般的サラリーマンより高額な年収をもらっているテレビ局員の場合、「まずはテレビ局員の人件費に手を付けるべきではないの?」と筆者は思っている。
つまり、「広告収入源など売上に占めるテレビ局員の人件費の割合」をボーナスカットなどで調整した結果の「制作費カット」なのかな、と思う。

「タレントの起用」は「仕入れコスト」だから「業務改善の観点」からすれば「視聴率が稼ぎだせないタレント(=広告営業や収入に貢献しないタレント=費用対効果の薄いタレント)のリストラ」は当然である。
しかし、「視聴率が取れない=起用するタレントの問題」というのは、あまりにも安直ではないかと思う。
「営業プロセス」「番組企画プロセス」「番組の広告・宣伝プロセス」「番組制作プロセス」「番組編成プロセス」などの見直しはどの程度やっているのだろう?と興味がわく。

これらの「業務プロセスの検証、見直し、改善」なしでの「制作費コストダウン」は「テレビメディアの成功とは流行に乗って当たるかハズレるか」という「山師」や「バクチ師」のような極めて不確定要素の強いものになってしまうだろう。
要は、「仕事の仕組みを改善して、継続的に成長する、つまり、確度の高い仕事が出来るようなテレビメディアのマネジメントシステムを確立すべき」だと思うのだ。

しかし、テレビメディアに限らず、「1個何十円の利益」というような商売をしてこなかった人たちには「ミス・ロスを削減して、有効的で効果的、妥当性のあるマネジメントシステムの確立」より、「“逆転満塁ホームラン”的な仕事のやり方」を望むんだろうなぁ。

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