2009 29日に、「公益法人 であるにもかかわらず莫大な利益を上げ、その利益を不適切な目的に利用していた」疑いで所管の文部科学省が日本漢字検定協会の立ち入り検査を実施したことが各メディアで報道されていた。

問題視されているのは、

1)理事長および息子の副理事長がそれぞれ社長を務めるファミリー企業4社と3年間で総額66億円の取引をしていたが、文部科学省への報告をしなかった

2)京都市右京区の宝厳院に、350万円をかけて亡くなった幹部向けの供養塔を建立した

3)京都市左京区の土地・建物を、約67000万円で漢字資料館のためとして購入したが、5年以上も用途を宅地から変更していない

などらしい。(※ 上記は、ウィキペディアや各ニュース記事から編集)

1)のファミリー企業への業務委託に関しては、全容を文部科学省に報告しておらず、指摘を受けるたびに、その都度修正報告していたというから、

「管理がずさんで仕事を管理する仕組みがないことによる過失」

なのか、

「故意に文部科学省への報告を怠っていた」

のかは不明であるが、

・文部科学省の指摘・指導

・漢字能力検定協会の自助改善

の双方が「効果的に機能していなかった」ということになるだろう。

公益事業の「指導監督基準」では、

「健全な運営に必要な額以上の利益を生じないよう」

規定されている。

文部科学省は、漢字能力検定協会の多額の利益について、

・受検料を下げる

・利益を公益的な事業に回す

という指導を2004年から2年連続で指導していたというが、効果がなかったということになるだろう。

テレビメディアでは、「受検料をもっと(現在の1/10程度に)下げるべき」との意見が飛び交っているが、これは有効な策ではない。

たまたま「漢字検定ブーム」によって受検者が急増しているだけのことで、受検者数に合わせた受検料の採算ラインをその都度調整しているのでは、受検年度によって受検料が大きく異なるわけで、それこそ「公益性に反する」だろう。

つまり、「利益を公益的な事業に回す」という「利益の活用方法に問題がある」のだと思う。

個人的には、認可条件に、

「利益が出た場合は、“公益的な事業に回す適切な計画書を作成すること”」

「利益の適切な利用方法に関する計画と実施がない場合は、国庫へ拠出する」

「委託業務の適切性確保関する仕組みがあり、効果的に機能できるものであること」

といった内容を含めるべきと考える。

これが公益法人の「多額利益問題」に関する一番の対策であろう。

ちなみに、従来の民法により設立された公益法人は20131130日までに「一般社団または財団法人」か「公益社団または財団法人」に移行することになる。

前者の扱いであれば、公益法人と言っても、税金は普通法人と同様になるから税制上の優遇はほぼない。

つまり「税制上の優遇」を本音では期待した「公益法人設立」は将来的にはなくなるだろう。

今回の「漢字能力検定協会」の多額利益問題が発生する要因には「資格に対する、日本人のお墨付き好き体質」が関係しているだろう。

本来、「資格制度」とは、極端な話、権利や財産、生命や安全に関するもの以外は「国家資格でなくてもよい」と私は思う。

しかし、「お墨付き好きの日本人」としては、株式会社など企業が主催する完全な「民間資格」ではなく、公益法人が主催する「公的資格」を権威あるものとしてありがたがる。

資格系公益法人に「多額利益が生じる特質」は、日本人の価値観が原因であるだろう。

2009 29日に、「公益法人 であるにもかかわらず莫大な利益を上げ、その利益を不適切な目的に利用していた」疑いで所管の文部科学省が日本漢字検定協会の立ち入り検査を実施したことが各メディアで報道されていた。

問題視されているのは、

1)理事長および息子の副理事長がそれぞれ社長を務めるファミリー企業4社と3年間で総額66億円の取引をしていたが、文部科学省への報告をしなかった

2)京都市右京区の宝厳院に、350万円をかけて亡くなった幹部向けの供養塔を建立した

3)京都市左京区の土地・建物を、約67000万円で漢字資料館のためとして購入したが、5年以上も用途を宅地から変更していない

などらしい。(※ 上記は、ウィキペディアや各ニュース記事から編集)

1)のファミリー企業への業務委託に関しては、全容を文部科学省に報告しておらず、指摘を受けるたびに、その都度修正報告していたというから、

「管理がずさんで仕事を管理する仕組みがないことによる過失」

なのか、

「故意に文部科学省への報告を怠っていた」

のかは不明であるが、

・文部科学省の指摘・指導

・漢字能力検定協会の自助改善

の双方が「効果的に機能していなかった」ということになるだろう。

公益事業の「指導監督基準」では、

「健全な運営に必要な額以上の利益を生じないよう」

規定されている。

文部科学省は、漢字能力検定協会の多額の利益について、

・受検料を下げる

・利益を公益的な事業に回す

という指導を2004年から2年連続で指導していたというが、効果がなかったということになるだろう。

テレビメディアでは、「受検料をもっと(現在の1/10程度に)下げるべき」との意見が飛び交っているが、これは有効な策ではない。

たまたま「漢字検定ブーム」によって受検者が急増しているだけのことで、受検者数に合わせた受検料の採算ラインをその都度調整しているのでは、受検年度によって受検料が大きく異なるわけで、それこそ「公益性に反する」だろう。

つまり、「利益を公益的な事業に回す」という「利益の活用方法に問題がある」のだと思う。

個人的には、認可条件に、

「利益が出た場合は、“公益的な事業に回す適切な計画書を作成すること”」

「利益の適切な利用方法に関する計画と実施がない場合は、国庫へ拠出する」

「委託業務の適切性確保関する仕組みがあり、効果的に機能できるものであること」

といった内容を含めるべきと考える。

これが公益法人の「多額利益問題」に関する一番の対策であろう。

ちなみに、従来の民法により設立された公益法人は20131130日までに「一般社団または財団法人」か「公益社団または財団法人」に移行することになる。

前者の扱いであれば、公益法人と言っても、税金は普通法人と同様になるから税制上の優遇はほぼない。

つまり「税制上の優遇」を本音では期待した「公益法人設立」は将来的にはなくなるだろう。

今回の「漢字能力検定協会」の多額利益問題が発生する要因には「資格に対する、日本人のお墨付き好き体質」が関係しているだろう。

本来、「資格制度」とは、極端な話、権利や財産、生命や安全に関するもの以外は「国家資格でなくてもよい」と私は思う。

しかし、「お墨付き好きの日本人」としては、株式会社など企業が主催する完全な「民間資格」ではなく、公益法人が主催する「公的資格」を権威あるものとしてありがたがる。

資格系公益法人に「多額利益が生じる特質」は、日本人の価値観が原因であるだろう。



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