「日本はいくらでも繁栄できる要素を持っている。その引き金となるのは「心理」である」
と力説されていた。
記事のポイントを箇条書きで挙げてみると、
・失われた15年と言われる景気低迷を続けたが、2002年を底に回復した
・その後の景気拡大期間は1966~70年の「いざなぎ景気」を超えて、最長になった
・国民に「景気回復」の実感がまったくなかった
・景気回復の実感がなかったのは、所得は減り続けているから当然だ
・日本経済は先行き不安に怯えているがそれは間違いだ
・現在、日本の個人金融資産の総額は約1500兆円あるが、これはGDPの約3倍
・仮に1500兆円の10%、150兆円が市場に染み出せば、日本の経済状況は激変する
・1500兆円は、国と地方自治体すべて合わせた税収の1.5倍
・1500兆円は、どれほど巨大な財政出動よりも絶大な効果がある
・個人金融資産はバブル崩壊以前は700兆円程度だった
・個人金融資産は、“失われた15年”のあいだも増え続け、1500兆円に達した
・不況のときに個人金融資産が2倍になる国などありえない
・つまり日本は「真に不況ではなかった」のだ
・新聞もテレビも皆口を揃えて不況だというので、そう思い込んでフリーズしてしまった
・心理的な思い込みから、メンタルブロック状態に陥った
・国民は財布の紐を固く締め、資産を貯め込んだ。
・世界では高齢になると金融資産は減少していくが日本では資産が増えている
・日本人は年金の3割を貯金に回し、平均3500万円もの金融資産を残して死んでいく
・残された資産が相続されても、子ども五十代、六十代で、また墓場に持っていく
・日本人は65歳以降のライフプランを持っていない
つまり、大前氏が言いたいのは、大きく2つで、
1)日本経済が活性化するには、心理の大転換が行なわれなければならない
(貯蓄の10%が市場に出れば経済は活性化する)
2)リタイアメント後のライフプランを創造することはビジネスチャンスである
と言うことだろう。
ただ、徐々に日本人の価値観も変わってきてはいるが、
「イザというときのために」→「おれの人生はよかった」
という強固なメンタルブロックを破るのは並大抵ではないだろう。
そもそも、日本人は、「老後を楽しむ」という感覚より「老後はのんびりと暮したい」という絶対的な価値観があるからだ。
国民年金が、満額支給でも7万円弱では、とても「老後をエンジョイして、貯金が底をついた時に年金で暮らせばいい」と割り切れないから、せっせとお金をため込むことになるのだ。
「イザとなったら年金で死ぬまでは食いつなげばいい」
と思えるような安心感のある年金がなければ、どんなに素晴らしいライフプランを創造しても、多くの日本人のメンタルブロックを破ることはできないだろう。
【よかったらクリックお願いします♪】↓

ブログランキングranQ
企業家ブログ→http://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35