それは、
「マクドナルドは、50年続いているグローバルな企業である。だから、7年連続減収減益とはいえ、売上は3950億円ある。絶対にいいところはあるはず。基本に立ち返って、それを伸ばせばいいだけ」
だと。
要するに、原田会長が一晩で考えたことは「問題点を指摘するのはもういい。できることをしっかりやろう!」という極めて単純な原則にしたがうことであった。
つまり、複雑に絡み合っている問題点を「単純化」して「一番重要なことは何なのか」を明確にしたのである。
例えれば、「不規則な生活習慣から風邪をひいて体調がすぐれない時に、あれやこれやとサプリメントを取り、過度に抗生物質の風邪薬を服用するのは止めて、通常の食事をきちんと取って、身体を休め、もともと持っている身体の抵抗力を信じて体調を整えることに集中しよう!」という感じである。
この特集のフレーズ的に言えば、「選択と集中」そして「独自性」。
それ以外は、やらない、考えない、手を広げない、である。
マクドナルド復活の理由を分析する上で、原田会長がCEOに就任した当時のマクドナルドは、
・マクドナルドのブランドと商品は独自性を持っている
・減収減益を重ねた7年間の失速の間もマックのブランド力は落ちてはいない
・失敗の原因は、単に現場のオペレーションの実行レベルある
という状況だった。
原田会長は、ものごとを単純化することで、自社の強みと問題点をいち早く把握したのだ。
原田会長がこのような分析のもとに取った手段は、
1)既存店のQSC(品質、サービス、清潔さ)を徹底的に見直す
2)既存店を閉鎖しないこと(同時に、店舗数も増やさない)
3)既存顧客の来店頻度(購買回数)を伸ばすこと
(当初は、客単価が落ちるがしかたがない)
4)メニューを絞り込むこと
の4つである。
この中で、第一優先順位は、「既存顧客の来店頻度(購買回数)を伸ばすこと」である。
その方法としてまずは、
「既存店のQSC(品質とサービスと清潔さ)を徹底的に見直す」
ことだけで、来店頻度(購買回数)は伸ばせられると考えたわけだ。
そして、二つ目の
「既存店を閉鎖しないこと」
は、理にかなっている。
事業を拡大する時は、「急速な出店」と「不採算店舗の閉鎖」を実施していくが、これは業務管理的には大きなマイナスである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ104号より)
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