M-1グランプリ2008(第8回大会)は、「NON STYLE!」が優勝した。
NON STYLE!は2000年5月にコンビを結成し、過去7回のM-1での戦績は、
準決勝進出:4回(2002年、2005~2007年)
3回戦進出:3回(2001年、2003年、2004年)
と決勝進出は今年が初めてだった。

優勝インタビューやインタビュー関連記事を読むと、NON STYLE!のネタは、「イキリ漫才」(イキリ:関西弁で“カッコをつけている、調子に乗っている、キザ、ブサイク、イライラする、なおかつ気持ち悪い”の意)が基本であったが、それを今年は捨てて、M-1優勝を公言していたという。

漫才に限らず、ビジネスでも、スポーツでも基本スタイルを確立してしまうと、なかなかモデルチェンジするのは難しい。
難しいのは、優れた「技を創ることに時間がかかる」という意味もあるが、もっと大変なのは、「そこそこ成功しているものを捨てる」という意識の問題である。

NON STYLE!は、出場資格の上ではたぶんあと2回のみであるし、今まで決勝に進出していないという事実から、「過去の成功スタイルを捨てて、優勝を公言すること」で自分たちを追い込んだのだろう。

日刊サイゾーに「NON STYLE!が優勝した理由」というコラムを「お笑い評論家のラリー遠田」氏が書いていたが、現在のお笑いの潮流は、
『手数重視』と『スピード重視』
なのだそうだ。

「手数重視」とは、「ボケの数が多い漫才」のことを指すそうで、M-1の場合、持ち時間が4分間であるから、この中に笑いどころを極限まで多く詰め込むというのが、「M-1を勝ち抜くための基本戦略」らしい。
コラムによると、M-1独特の雰囲気からは「スピードのある漫才」が評価されやすいらしい。
また、手数に関しては、優勝候補の一角とされていたナイツは4分間の間に33回のボケを入れているという。
しかし、今回優勝したNON STYLEは4分間に51回ものボケを入れた。

お笑い評論家のラリー遠田氏のような緻密な分析のもと、NON STYLE!がM-1へ向けてのお笑いの基本スタイルを「企画し、技を磨いて、披露する」計画だったのかどうかはわからないが、「今までの技と、大阪でのレギュラー番組を捨てて退路を断った」強い決意と、
「スピード」「手数」「ネタの正確性」
が抜きんでた結果の勝利だったのだ。

しかし、NON STYLE!は「トーク」が苦手なのだという。
M-1で優勝したコンビが、その後、さらに忙しく仕事のオファーが入るかどうかは、「バラエティでのトークのセンス」が優れたコンビが成功している。
NON STYLE!の今後に注目したいと思う。

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