2008年12月12日に、今年の漢字に「変」が選ばれたと発表された。
「今年の漢字」は京都の清水寺で発表される。
したがって、清水寺の年の瀬の恒例行事のように錯覚してしまう。

しかし、「今年の漢字」は清水寺のイベントではない。
「日本漢字能力検定協会(京都市)」が漢字検定の普及をPRするためにPR会社と企画を練り、実施しているイベントなのだ。

漢字検定協会は、その他にも、「年間変漢賞」という賞も設けて、これも見事にニュースにしてしまっている。
メルマガ「ニュースを作る★ビジネス発想道場」を発行するバンブークリエイティヴの竹村氏はメルマガで、

『広告はプロレス、PR(ニュース)は格闘技
真剣勝負が受ける時代は、ニュースが効く!
これからは広告はやめて、ニュースをつくりなさい!』

と主張されている。
「広告するのではなくニュースを作る」ことが商売臭さもなく、広告としてPRするより効果も大きいのだろう。
よく新聞などメディアの人は「ニュースは公共性のあるものでなければニュースにならない」というようなことを言われる。
しかし、「今年の漢字」を企画した漢字検定協会の狙いは「漢字検定の普及」であり、公共性の観点からするとちょっと違う気がする。
つまり、それをうまく公共性のあるニュースにしてしまうところがPR会社のすごいところだと思う。

ちなみに、漢字検定協会への応募総数は過去最多で、11万1208通。
そのうち「変」は6031通(5.42%)で、2位は北京五輪などにちなんだ「金」(3211通)、3位は株価などから「落」(3158通)だったそうだ。
ノーベル物理学賞を受賞した益川教授は、「今年の漢字は?」と質問されて「渦(うず)」と回答した。
理由は「世相が渦巻いている」という意味のようだ。

益川教授によると「世相は一過性、来年は収まる」との見解。
アメリカでは、ビックスリーへの公的資金投入が見送られ、なんだかもっと「渦」が大きくなりそうな気もするが、果たしてどんな年になるのだろう、と思う。

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