容疑内容は、2004年10月~12月に島根県松江市内にある「東横イン松江駅前」の新築工事をした際に内装工事を担当したグループ会社の「東横システム電建」元副社長、清原良昭被告(64)(すでに廃棄物処理法違反で起訴されている)らに指示し、ホテル地下配管室に建築廃材約30トンを投棄した疑いだ。
不法投棄が発覚したのは、2008年5月28日に不法投棄された石膏ボードと雨水が化学反応し、硫化水素が発生し、地域住民ら8人の気分が悪くなり病院で治療を受ける騒ぎになったことによる。
当時の報道によれば、不法投棄された配管ピットのある配管室からは致死量に相当する最高約2000ppmの硫化水素が検出されたという。
ちなみに、「産業廃棄物である石膏ボード30トンを正規のルートで処分するとなるといくらぐらいかかるのか?」であるが、ある処分業者の委託料金表をみると「廃石膏ボード10キロ当たり400円」とある。
つまり、30トンで120万円である。
不法投棄した石膏ボードのその後の危険性や法律違反発覚後の社会的責任追及のリスクを考えれば、なんとセコイ金額をケチったのだろう、と思う。
西田氏と言えば、2006年1月に横浜市に開業した東横イン2棟が、建築確認検査が完了された後に建築基準法(ハートビル法)に違反して身障者用駐車場を勝手に撤去する工事を実施したり、身障者用宿泊施設を別の用途で使用するなどの事実が発覚し、その記者会見での「時速60キロ制限の道を67~68キロで走ってもまあいいかと思った」という開き直り発言で有名になった。
その後、障害者団体など世間の猛反発をあび、態度が一変した姿は記憶に鮮明に残っている。
開業予定を含めれば、東横インは200以上ある。
西田氏が東横インを創業したのは1986年であるから約22年で年商500億円近くにもなる巨大ホテルチェーンに成長したわけであるから、大変な立身出世であるが、今回の廃棄物処理法違反にしても、建築基準法違反にしても、「企業は社会の公器」としての自覚がまるでなく晩節を汚してしまった。
ちなみに、私は西田氏が逮捕された日は東横インに宿泊していた。
各部屋には西田氏の著作である「家族・友達・仕事のために自分を知ろう」(内観双書)が置いてあったので読んでみた。
そこには、
1)お世話になったこと
2)して返したこと
3)ご迷惑を掛けたこと
についてさまざまな人との関係から自己を見つめ直すと、心の開発ができ、それによってすがすがしい豊かな心で毎日が過ごせる
と「気づき」の大切さを説いている。
ぜひ、自分のしてきた行いの過ちにも「気づいて欲しい」と思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ96号より)
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