日刊工業新聞社が発行する雑誌で「ISOマネジメント」という月刊誌がある。
その10月号で私が「ISOを業務改善ツールとした視点でアプローチしたコンサルタント」の一人として紹介された対談企画(記事のタイトルは“ISOのコンサルタント不要論”)があった。
この10月号が発行されてあちこちから反響があったので、数回に分けてポイントを引用したい。今回はその3回目である。
(引用ここから)
~コンサルタントが語る「ISOのコンサルタント不要論」~
■長嶋野球ではなく野村野球を目指す
【インタビューアー】
無駄と矛盾と建前に縛られているISOが長続きするはずがありませんよね。
【有賀】
先ほども話しましたが、「ISO的思考は経営に役立つ」と目覚めた企業も出てきています。私のところには「基本的に認証を目的にしていない」というコンサルティング依頼が数多く来ています。「ISO的なマインドをぜひ身につけさせたい」というトップの希望でした。
世の中の仕事の成否は、類まれな才能や創造性主体のクリエイティブな仕事は一握りで、ほとんどの仕事は類似した繰り返しのルーティーン業務です。だったら、野球で例えるならば「勘・経験・度胸」の長嶋方式ではなく「データ重視」の野村方式の方が成功率は高い。仕事の結果から何が問題かを追及していくやり方ですね。それをISO的手法でやっていこうと。野村野球だと契約金1000万円以下の並みの選手であっても積み重ねていくうちに天才と同等のパフォーマンスを発揮できる可能性があるからです。
【森田】
多くの中小企業は考え方のベースが無いですから、その道しるべとしてISOを使っても良い、という考え方ですね。
【有賀】
そうです。ISO的なマインドを組織に入れたいんですね。
【森田】
私に声をかけてくれるところは中小企業が多いのですが、結構大胆に変えてきていますよ。「品質イコール売り上げ」という特殊な販売会社は、「品質目標に売り上げ目標を入れたら駄目」と審査員から反対されたので、審査機関を変えてしまいました。仕事にマッチしていない仕組みなんて要らない、と、これはもうハッキリしていましたね。
【有賀】
そこまで貫けるような企業はうまく行くでしょう。大企業だったら能力的にある程度まで吸収できる部分もありますが、中小でダブルスタンダードは無理です。
【森田】
そもそも海外企業がISOを言い出した理由のひとつは日本企業の間接コスト上げるためだったと私は見ています。本来ならば世界最高の品質管理の証であるメイドインジャパンが認証であってもおかしくなかったのに、いきなり「ISOがないと取引しない」と言い出した。経済的侵略です。
日本人は真面目で細かいから我慢して取り入れた結果、間違ったISO環境が完成した。そのため、コストアップにつながり、競争力が弱まっている。
【有賀】
日本は産業構造としてもサービス業が増えてますしね。サービス業は対人が伴うから特にマニュアルに書けない気配りや場を読むセンスが求められる。でも、マニュアルに無いからやらなくなる。日本の良い風土がそうやってどんどん消滅していく。
【森田】
気が付いたら「会社の中を歩くためのマニュアル」が必要になる?(笑い)。
(後略)
(引用ここまで)
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ94号より)
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その10月号で私が「ISOを業務改善ツールとした視点でアプローチしたコンサルタント」の一人として紹介された対談企画(記事のタイトルは“ISOのコンサルタント不要論”)があった。
この10月号が発行されてあちこちから反響があったので、数回に分けてポイントを引用したい。今回はその3回目である。
(引用ここから)
~コンサルタントが語る「ISOのコンサルタント不要論」~
■長嶋野球ではなく野村野球を目指す
【インタビューアー】
無駄と矛盾と建前に縛られているISOが長続きするはずがありませんよね。
【有賀】
先ほども話しましたが、「ISO的思考は経営に役立つ」と目覚めた企業も出てきています。私のところには「基本的に認証を目的にしていない」というコンサルティング依頼が数多く来ています。「ISO的なマインドをぜひ身につけさせたい」というトップの希望でした。
世の中の仕事の成否は、類まれな才能や創造性主体のクリエイティブな仕事は一握りで、ほとんどの仕事は類似した繰り返しのルーティーン業務です。だったら、野球で例えるならば「勘・経験・度胸」の長嶋方式ではなく「データ重視」の野村方式の方が成功率は高い。仕事の結果から何が問題かを追及していくやり方ですね。それをISO的手法でやっていこうと。野村野球だと契約金1000万円以下の並みの選手であっても積み重ねていくうちに天才と同等のパフォーマンスを発揮できる可能性があるからです。
【森田】
多くの中小企業は考え方のベースが無いですから、その道しるべとしてISOを使っても良い、という考え方ですね。
【有賀】
そうです。ISO的なマインドを組織に入れたいんですね。
【森田】
私に声をかけてくれるところは中小企業が多いのですが、結構大胆に変えてきていますよ。「品質イコール売り上げ」という特殊な販売会社は、「品質目標に売り上げ目標を入れたら駄目」と審査員から反対されたので、審査機関を変えてしまいました。仕事にマッチしていない仕組みなんて要らない、と、これはもうハッキリしていましたね。
【有賀】
そこまで貫けるような企業はうまく行くでしょう。大企業だったら能力的にある程度まで吸収できる部分もありますが、中小でダブルスタンダードは無理です。
【森田】
そもそも海外企業がISOを言い出した理由のひとつは日本企業の間接コスト上げるためだったと私は見ています。本来ならば世界最高の品質管理の証であるメイドインジャパンが認証であってもおかしくなかったのに、いきなり「ISOがないと取引しない」と言い出した。経済的侵略です。
日本人は真面目で細かいから我慢して取り入れた結果、間違ったISO環境が完成した。そのため、コストアップにつながり、競争力が弱まっている。
【有賀】
日本は産業構造としてもサービス業が増えてますしね。サービス業は対人が伴うから特にマニュアルに書けない気配りや場を読むセンスが求められる。でも、マニュアルに無いからやらなくなる。日本の良い風土がそうやってどんどん消滅していく。
【森田】
気が付いたら「会社の中を歩くためのマニュアル」が必要になる?(笑い)。
(後略)
(引用ここまで)
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ94号より)
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