2008年10月16日付の朝日新聞のインターネット版で東京大学大学院農学生命科学研究科付属農場(東大農場)の倉庫に毒物「パラチオン」を無許可で保管されていたという記事が掲載されていた。
記事によれば(得られた主な情報)、
1)パラチオン入りの瓶2本は東大農場の調査で10月9日に発見された
2)特定毒物を管轄(所持には知事の許可が必要)する東京都はパラチオンを廃棄することを指導した
3)瓶はかなり古く使われた形跡はない
4)東大農場による調査は10月上旬に使用禁止の農薬が米の実習栽培(収穫米(4トン前後)は地域住民に販売)で使われたことから実施された
ということらしい。
4)の「使用禁止農薬の使用」に関するニュースを振り返ってみると、
(注:10月2日の毎日新聞のインターネット版を参考)
a)1973年に使用禁止となった農薬「酢酸フェニル水銀」が少なくともここ3年間と97~99年に、米の種もみの消毒やカキやリンゴの苗木の消毒に使用された
b)酢酸フェニル水銀は農薬取締法で研究目的のみで使用が認められている
c)使用した職員は「使用禁止と知っていたが稲の病気などに効果があった」として使用
d)酢酸フェニル水銀は長期間摂取すると腎臓に悪影響が出る
である。
これらのことから、
「法規制に従った農薬など薬品を管理する仕組みがない」
「職員の法規制違反に対するモラルと認識が欠如している」
ということが考えられる。
上記2点に関する仕組みとしては、
・薬品の購入・使用・在庫保管量など数量管理する台帳がない
・購入した薬品のうち法規制(届け出、有資格者による管理、保管・廃棄などに関する規制など)が関係してくる薬品が何か特定されていない
・法規制が関係する薬品が法規制に従って管理されているか順守評価されていない
・法規制をはじめとして、大学内で使用から廃棄までで管理が必要な薬品が決められていない
・大学内で管理が必要な薬品の管理者が決められていない
・大学内で管理が必要な薬品の管理者が管理すべき事項が決められていない
・職員をはじめ関係者に、毒物を使用した際の影響などリスク教育がされていない
・世間のコンプライアンスに関する関心の高まりと違反し発覚した際の影響が認識されていない
などが欠けていることが想像できる。
先日、地方拠点のコンプライアンス教育に力を入れている組織の地方拠点の幹部の方と話をする機会があった。
その際に「業務に関係する法規制や事実上法規制に準じる事項や組織のモラルをどのように明確にしていますか?」とお聞きした。
すると「職員にはコンプライアンス教育をしています。あとは聞き取りで“問題はあらへんかったか?”と確認している。最後は職員を信じるしかないですからね」と回答された。
もちろん「通勤や営業で車を使用する際は制限速度を守えること」と組織で決めていても一人ひとりの職員の行動を管理できないから、こういう決め事は確かに「各人に守っていたか自己申告させて確認する」しかない。
しかし、問題が発生した時に組織の管理が問われるコンプライアンスもある。
そういった重要度の識別を含め、「業務に関連する法規制等の特定」と「特定した法規制等を業務上の都合や重要度を考慮しリスクに見合った順守確認方法の確立」がされていなければ、コンプライアンスに関しては「まともに管理する態勢がない」のも同様だ。
よく「実態として問題は起きていませんから」を理由に「管理は出来ているし、現状でOK」といわれる方が多いが、その発想は「オメデタイ」としかいいようがない。
企業のコンプライアンスに関しては、大企業を中心にかなり体制整備されつつあると思うが、「大学のような若干世間とは隔絶され、競争にさらされてこなかった組織」や「属人管理の色彩が濃い企業」は、まだまだ「コンプライアンスに対する認識」「管理体制」に関しては不十分なんだろうな、とこれらの状況から思う。
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記事によれば(得られた主な情報)、
1)パラチオン入りの瓶2本は東大農場の調査で10月9日に発見された
2)特定毒物を管轄(所持には知事の許可が必要)する東京都はパラチオンを廃棄することを指導した
3)瓶はかなり古く使われた形跡はない
4)東大農場による調査は10月上旬に使用禁止の農薬が米の実習栽培(収穫米(4トン前後)は地域住民に販売)で使われたことから実施された
ということらしい。
4)の「使用禁止農薬の使用」に関するニュースを振り返ってみると、
(注:10月2日の毎日新聞のインターネット版を参考)
a)1973年に使用禁止となった農薬「酢酸フェニル水銀」が少なくともここ3年間と97~99年に、米の種もみの消毒やカキやリンゴの苗木の消毒に使用された
b)酢酸フェニル水銀は農薬取締法で研究目的のみで使用が認められている
c)使用した職員は「使用禁止と知っていたが稲の病気などに効果があった」として使用
d)酢酸フェニル水銀は長期間摂取すると腎臓に悪影響が出る
である。
これらのことから、
「法規制に従った農薬など薬品を管理する仕組みがない」
「職員の法規制違反に対するモラルと認識が欠如している」
ということが考えられる。
上記2点に関する仕組みとしては、
・薬品の購入・使用・在庫保管量など数量管理する台帳がない
・購入した薬品のうち法規制(届け出、有資格者による管理、保管・廃棄などに関する規制など)が関係してくる薬品が何か特定されていない
・法規制が関係する薬品が法規制に従って管理されているか順守評価されていない
・法規制をはじめとして、大学内で使用から廃棄までで管理が必要な薬品が決められていない
・大学内で管理が必要な薬品の管理者が決められていない
・大学内で管理が必要な薬品の管理者が管理すべき事項が決められていない
・職員をはじめ関係者に、毒物を使用した際の影響などリスク教育がされていない
・世間のコンプライアンスに関する関心の高まりと違反し発覚した際の影響が認識されていない
などが欠けていることが想像できる。
先日、地方拠点のコンプライアンス教育に力を入れている組織の地方拠点の幹部の方と話をする機会があった。
その際に「業務に関係する法規制や事実上法規制に準じる事項や組織のモラルをどのように明確にしていますか?」とお聞きした。
すると「職員にはコンプライアンス教育をしています。あとは聞き取りで“問題はあらへんかったか?”と確認している。最後は職員を信じるしかないですからね」と回答された。
もちろん「通勤や営業で車を使用する際は制限速度を守えること」と組織で決めていても一人ひとりの職員の行動を管理できないから、こういう決め事は確かに「各人に守っていたか自己申告させて確認する」しかない。
しかし、問題が発生した時に組織の管理が問われるコンプライアンスもある。
そういった重要度の識別を含め、「業務に関連する法規制等の特定」と「特定した法規制等を業務上の都合や重要度を考慮しリスクに見合った順守確認方法の確立」がされていなければ、コンプライアンスに関しては「まともに管理する態勢がない」のも同様だ。
よく「実態として問題は起きていませんから」を理由に「管理は出来ているし、現状でOK」といわれる方が多いが、その発想は「オメデタイ」としかいいようがない。
企業のコンプライアンスに関しては、大企業を中心にかなり体制整備されつつあると思うが、「大学のような若干世間とは隔絶され、競争にさらされてこなかった組織」や「属人管理の色彩が濃い企業」は、まだまだ「コンプライアンスに対する認識」「管理体制」に関しては不十分なんだろうな、とこれらの状況から思う。
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