北京五輪が始まる前に「中国は開会式の日に向けて晴天を人工的に作れるのか?」ということが話題になっていた。
開会式のメーン会場である「鳥の巣」(国家体育場)は屋根がないことと、北京市街地から北に30キロ離れた香山のふもとに北京市気象局の「人工降雨基地」があり天気を操作する実験が時折行われているからだ。

結局、開会式では雨が降らなかった。
実際のところ、8月の北京は今までの統計では約36%程度の降雨確率であるそうだが、オリンピック半ば過ぎの現在まであまり雨は降っていない。
中国が、天候を人工的に操作しているのかどうか、本当のところはどうなのだろうと思う。

雨を降らせる「人工降雨技術」は、技術的には、「氷晶の核となるヨウ化銀などの物質をロケットで雨雲に送り込む手法」が一般的だ。
しかし、多くの専門家は「小規模な雨雲を生み出す程度の効果はあるが、1日の天候を左右するほどの制御はできない」という。
つまり「局地的に雨を何日も続けて降らせることはできるが、地域の天候を完璧にコントロールする技術は現在のところない」というのが専門家の一致した見方のようだ。

一方、北京五輪の開会式のように「当日を晴天」にしたい場合の「人工消雨」技術は、「雨雲が現地に向かう前に、ヨウ化銀を搭載したロケット弾や砲弾を地上から撃ち込み、雲中の水分子と化学反応させることで雨を降らせ、現地上空に到達する前に雨雲を消滅させる」という理屈だそうだ。

しかし、仮に天候が完璧にコントロールできるようになったら、世界は「戦争」になるだろうな、と思う。
たとえば日本の場合、天候は中国大陸の天候に左右されるケースが多いが、中国で天候をコントロールすることになれば、日本の水や農産物に対する影響は測りしえない。
やはり天候は「お天道さま(おてんとさま)のいうとおり」という天地自然の姿がいいのであろう。

話は変わるが、昨日(2008年8月17日)の東日本は5月並みの気温(東京の場合、最高気温が24℃、最低が22℃程度だった)で、まるで「夏は終わっちゃったの?」という感じだった。
子供のころは、夏の高校野球大会終了とともに、「なんだか物悲しくなった」記憶が強い。
今年は、甲子園大会以外に北京五輪がある。
昨日の時点で日本の金メダルは8個であるが、柔道男子100キロ超級の石井慧選手以外はすべて連覇の金。連覇した北島選手をはじめ、有力選手が北京五輪を選手生活のひと区切りと考えてサバサバした表情でテレビに出られていることも、余計に「心を物悲しくさせている」のかもしれない。
天気は、農産物や経済や地域の文化への影響だけでなく、人の気持ちも動かす要素になるのだなぁ、と思う。

【よかったらクリックお願いします♪】
ブログランキング・にほんブログ村へ
ブログランキングranQ
企業家ブログhttp://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35