(つづき)
ところで、8月5日は「タクシーの日」だ。
今から96年前のこの日、銀座でタクシー第1号が誕生したのだそうだ。
鉄道の誕生が1872年だから、タクシーの歴史の方が遥かに浅いのだ。

タクシーの特徴は、他の公共交通機関が「限られた時間に決められた場所から場所に移動する手段」であるのに対し、タクシーは「個々のお客様のニーズに対応し、24時間営業している移動する手段」である点だ。

つまり、各車両の営業エリアはある程度あるにせよ、決められたコース以外にもタクシーは散りばめられているのだ。
東京都内では、タクシーが約5万台にも上るそうで、「これを利用しない手はない」と2007年12月に「タクシープロープ実用化研究会」という組織がタクシー業界と電機メーカーの協力で立ち上がったそうだ。

「プロープ」とは触覚を意味し、至る所に配置されているタクシーを「触覚」に見立てリアルタイムで交通情報や様々な情報を入手し、サービスとして提供できないだろうか、という試みである。

狙っているサービスとしては、「正確なリアルタイムの渋滞情報」以外にも、たとえば、
・防災レポート車
・タクシーこども110番
・サポートCab(AED搭載車)
・キャッシュレス化
などを検討しているそうだ。

タクシー業界は、環境対策にも力を入れている。
・燃料のLPガス化(例:東京の場合は1962年から)
・アイドリングストップ
・ハイブリット車の投入
・全面禁煙車
である。

個人的にこれらの取り組みとして実感があるのは、たばこの煙と臭いが苦手なので、全面禁煙対策である。
しかし、全面禁煙にすると新たな対策も必要になるようだ。
たとえば、タクシードライバーの方は喫煙者が多い。
車内でタバコが吸えなくなったので、どうしても車外に出て吸うことになる。
すると、タクシー運転手同士が客待ちエリアでたむろして喫煙し、おしゃべりするから深夜時間帯などは近隣住民から苦情の声が出ているという。

あるタクシー運転手さんが言っていた。
「以前は、“上司にがみがみ言われない、個人の裁量で仕事ができる、人付き合いが苦手”などの理由でタクシー運転手に転職する人もいたけど、今では接客やサービス精神、常に世相にアンテナを張り巡らしていないとできない商売ですよ」と。
まさにタクシーは、主要サービスである「お客様を安全に期待されている時間内に目的地まで運ぶ」以外のプラスαが求められる時代を迎えているんだな、と思う。

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