2008年8月9日、北京五輪の前半戦で日本チームに弾みをつけるはずの谷亮子選手が準決勝でヨーロッパ選手権4連覇中のドゥミトル(ルーマニア)選手に判定で敗れ、五輪三連覇を逃した。
私は試合後のインタビューで「微妙な判定結果」について谷選手がどのように語るのかに一番注目していた。
しかし、谷選手は「審判の先生が判断なさったので自分ではどうしようもない」と言い訳をしなかった。
本音はともかく、「2歳の息子や応援してくれた人の前で無様な言い訳はしたくない」という谷選手らしいコメントだった。
「勝っても負けても今回が谷選手の現役最後の試合になるかもしれないな」と思っていたので、午前中から始まった1回戦から見た。
素人目には「なんでこんなに慎重な試合運びをしているの?」「ぴょんぴょん跳ねるような谷選手独特の動きがない」と感じた。
結果論からすると、1回戦から3回戦、敗れた準決勝と3位決定戦と5試合戦っているが、1本勝ちは3位決定戦しかなく、勝った試合でも2回戦のように決定的なポイントがなく、延長戦までもつれた試合もあった。
そんな戦略または結果論としてそのような試合運びになった理由を素人考えで挙げてみると、
1)世界のトップと戦うには体力的な衰えがあり、それを自身でも悟っていて負けない柔道に徹するしかなかった
2)ここ数年、「返し技」を重視する採点方法の流れになり、無理な体勢で自分から仕掛けにくくなった
3)試合運びの積極さ出すために相手より先に無理に技を出して、「掛け逃げ」による反則や「バランスを崩した尻もち」をついてポイントを取られたくなかった
4)4月6日の全日本体重別選手権(兼北京五輪選考会)決勝で積極的に攻めて山岸絵美選手に2度も返し技でポイントを取られて挽回できずに敗戦しているトラウマがあった
5)1回戦の試合が始まる前に、フランスの強豪アテネ五輪銀メダルのジョシネ選手が試合開始早々に無名の選手に1本負けしている
などが考えられる。
つまり、谷選手はまだまだ世界のトップクラスの柔道技術を持つが、上記に挙げたような、
私は試合後のインタビューで「微妙な判定結果」について谷選手がどのように語るのかに一番注目していた。
しかし、谷選手は「審判の先生が判断なさったので自分ではどうしようもない」と言い訳をしなかった。
本音はともかく、「2歳の息子や応援してくれた人の前で無様な言い訳はしたくない」という谷選手らしいコメントだった。
「勝っても負けても今回が谷選手の現役最後の試合になるかもしれないな」と思っていたので、午前中から始まった1回戦から見た。
素人目には「なんでこんなに慎重な試合運びをしているの?」「ぴょんぴょん跳ねるような谷選手独特の動きがない」と感じた。
結果論からすると、1回戦から3回戦、敗れた準決勝と3位決定戦と5試合戦っているが、1本勝ちは3位決定戦しかなく、勝った試合でも2回戦のように決定的なポイントがなく、延長戦までもつれた試合もあった。
そんな戦略または結果論としてそのような試合運びになった理由を素人考えで挙げてみると、
1)世界のトップと戦うには体力的な衰えがあり、それを自身でも悟っていて負けない柔道に徹するしかなかった
2)ここ数年、「返し技」を重視する採点方法の流れになり、無理な体勢で自分から仕掛けにくくなった
3)試合運びの積極さ出すために相手より先に無理に技を出して、「掛け逃げ」による反則や「バランスを崩した尻もち」をついてポイントを取られたくなかった
4)4月6日の全日本体重別選手権(兼北京五輪選考会)決勝で積極的に攻めて山岸絵美選手に2度も返し技でポイントを取られて挽回できずに敗戦しているトラウマがあった
5)1回戦の試合が始まる前に、フランスの強豪アテネ五輪銀メダルのジョシネ選手が試合開始早々に無名の選手に1本負けしている
などが考えられる。
つまり、谷選手はまだまだ世界のトップクラスの柔道技術を持つが、上記に挙げたような、
「試合時間中、全力疾走すると相手の技を跳ね返す体力がない」
「全試合で全力疾走すると体力面の衰えから他の試合にも響く」
「無理に攻めて前半で相手にポイントを取られると挽回できないほど相手に研究されている」
「最後の試合になるし、息子に金メダルを見せるために負けられない試合」
という点が谷選手の頭の中にあったとすれば、
「ワンチャンスを活かす攻撃しかない」
と、試合中はその時をひたすら待つしかなかったのだろう。
しかし、その戦い方にはリスクも伴う。
つまり、
「攻めない、組まない、相手の組み手を嫌がる、積極的でない姿勢」
からの
「指導」(反則ポイント)
を受けることである。
身長146センチと48キロ級の中でも低い身長の谷選手が、大柄なドゥミトル選手が掴もうとする奥襟を嫌えば、「組ませないのも技」と日本人は考えるが、国際的には「消極的な試合をしている」と取られて反則を取られるのは止むを得ない。
北京五輪で谷選手が受けた「指導」の回数をチェックしていないが、1回戦から3回戦までで、すでに幾つかもらっていた。
監督やコーチは試合後に「谷は安全策を取り過ぎた」と語っているが、準決勝の相手がヨーロッパで絶大に名の知れたドゥミトル選手なら、容易に「試合後半に谷選手だけに指導が与えられるリスク」がわかったはずだ。
もしかしたら、谷選手は「自分の試合運びを冷静に客観視できない勝負勘」も衰えていたのかもしれない。
そうであるなら、試合中に「谷!指導がお前だけに来るぞ」となぜコーチ陣がもっと声を出してアドバイスできなかったのかと思うと、非常に残念だ。
谷選手は、2007年の世界選手権選考会では福見友子選手に決勝で敗れ、北京五輪の代表選考会では山岸選手に敗れたにも関わらず、実績から日本代表に選ばれてきた。
今までは、周囲から代表選考に異議を唱えられながらも結果を残して「さすがYAWARAちゃん!」とそういった声を一蹴してきた。
試合後の谷選手は驚くほどさばさばしていた。
「結果を残せなかった自分」と「自分自身の境遇や年齢的体力面の状況を谷選手自身が一番分かっていて、今後どう進むべきかということを悟って決断した」からに他ならないと思う。
私は谷選手に言いたい!!
「今まで、谷選手の生きざまを含めて教えられ、気づくところが多々ありました。本当にお疲れ様でした」と。
【よかったらクリックお願いします♪】↓
ブログランキングranQ
企業家ブログ→http://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35
「全試合で全力疾走すると体力面の衰えから他の試合にも響く」
「無理に攻めて前半で相手にポイントを取られると挽回できないほど相手に研究されている」
「最後の試合になるし、息子に金メダルを見せるために負けられない試合」
という点が谷選手の頭の中にあったとすれば、
「ワンチャンスを活かす攻撃しかない」
と、試合中はその時をひたすら待つしかなかったのだろう。
しかし、その戦い方にはリスクも伴う。
つまり、
「攻めない、組まない、相手の組み手を嫌がる、積極的でない姿勢」
からの
「指導」(反則ポイント)
を受けることである。
身長146センチと48キロ級の中でも低い身長の谷選手が、大柄なドゥミトル選手が掴もうとする奥襟を嫌えば、「組ませないのも技」と日本人は考えるが、国際的には「消極的な試合をしている」と取られて反則を取られるのは止むを得ない。
北京五輪で谷選手が受けた「指導」の回数をチェックしていないが、1回戦から3回戦までで、すでに幾つかもらっていた。
監督やコーチは試合後に「谷は安全策を取り過ぎた」と語っているが、準決勝の相手がヨーロッパで絶大に名の知れたドゥミトル選手なら、容易に「試合後半に谷選手だけに指導が与えられるリスク」がわかったはずだ。
もしかしたら、谷選手は「自分の試合運びを冷静に客観視できない勝負勘」も衰えていたのかもしれない。
そうであるなら、試合中に「谷!指導がお前だけに来るぞ」となぜコーチ陣がもっと声を出してアドバイスできなかったのかと思うと、非常に残念だ。
谷選手は、2007年の世界選手権選考会では福見友子選手に決勝で敗れ、北京五輪の代表選考会では山岸選手に敗れたにも関わらず、実績から日本代表に選ばれてきた。
今までは、周囲から代表選考に異議を唱えられながらも結果を残して「さすがYAWARAちゃん!」とそういった声を一蹴してきた。
試合後の谷選手は驚くほどさばさばしていた。
「結果を残せなかった自分」と「自分自身の境遇や年齢的体力面の状況を谷選手自身が一番分かっていて、今後どう進むべきかということを悟って決断した」からに他ならないと思う。
私は谷選手に言いたい!!
「今まで、谷選手の生きざまを含めて教えられ、気づくところが多々ありました。本当にお疲れ様でした」と。
【よかったらクリックお願いします♪】↓

ブログランキングranQ
企業家ブログ→http://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35