どういうことかというと、選手の行動が
・チャレンジしない
・失敗を恐れる
・無難なプレーになる
・アイディアが出ない
となる。
つまり、成果主義は使い方を間違えると、選手の動きがどんどん委縮するというのだ。
確かに、結果だけにこだわって評価されてしまうと「確実に結果が出るリスクの少ないプレー」ばかりを選手は選択することになる。
もちろん、トーナメント方式の「ミスが許されない試合」やゴールデンスコア形式で「1点取った方が勝ち」のような慎重さを求められるような場面では「リスクの少ないプレー」は有効かもしれない。
しかし、チームや選手が成長するためには、「結果としては失敗」になっても「斬新な発想による実験的なプレー」も必要なのだ。
したがって、チームや選手を成長させるためには、「結果のみでの評価」だけではダメで「プロセスを評価する」ことが重要になる。
上記は、サッカーの話であるが、これは企業においても当てはまる。
ある企業で設定されている「目標管理」について評価・分析を依頼されていた時のこと。
目標には「売り上げ目標」がずらりと並んでいた。
もちろん、慈善団体でない限り、利益を上げることは職員の使命ではある。
しかし、「評価軸を売り上げだけ」にすると「すぐに売上に繋がること」しか努力をしなくなる。
つまり「顧客満足向上につながること」「環境配慮型サービス」「コンプライアンス」など組織の信頼感向上につながる活動がおろそかになる。
また「売上を出すための種まき的業務」や「仕事のやり方が個人プレーになり、組織としての仕事の標準化」も不十分になるのだ。
企業によっては、経営層が「結果のみを評価する成果主義の弊害」について気がつき始めている。
しかし、人事評価や給与制度と目標管理が連動しているケースが多く、「結果に直につながらない活動を評価するシステムがない」ために、「プロセスを評価しなくてはならない」と思いつつも、すぐには手が付けられない状況になっている企業も少なくない。
また、経営層自身も親会社や株主から「結果だけ」を評価として求められていて「プロセスの評価が大事であっても手をつけることができないでいる」ケースも少なくない。
「仕事のシステムやプロセスを継続的改善することは組織を成長させることになる」という思想で「組織の体力があるうちに業務環境を早々に整備した企業が長い目で見れば持続する」という考え方や価値観が「経営層や株主、親会社、取引先などの利害関係者」が持つべき概念ではないかと思うのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ83号より)
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