つまりクレームや業務ミス、事故、望ましくない状況の発生原因が「ヒューマンエラー」と特定されると、多くの組織で
・職員の意識の問題(教育、啓発の実施)
・人為的ミスは発生するものだから仕方がない(あきらめ)
という結論に帰結している。
しかし、それでは「業務改善」は望めない。
「ヒューマンエラー」対策を多くの参考図書が語っているが、心理学的なアプローチや解説に偏っていたり、工場や建設現場での安全管理的な指導書ものが多く、事務業務やサービス業における参考図書が見当たらない。
そんな中でコンサルタントの中村伸氏が著した「だからあなたの品質ISOは失敗する」が比較的分かりやすい説明をしていたので、私なりに解釈して紹介したい。
「2種類のヒューマンエラー」
ヒューマンエラーには「意識的に行なった場合」と「意識的ではなく結果的に逸脱した場合(無意識な逸脱)」がある。
まずは「ヒューマンエラー」の本質にはこの2つの構造がある事を理解して、対策を考える必要がある。
「無意識な逸脱」は原因が、
1)ルールを知らない
2)ルールを理解していない
3)ルールに納得していない
というものなので、対策はずばり「ノウホワイ(理由・動機を知っていること)」まで踏み込んだ「教育訓練」や「円滑なコミュニケーション」となる。
しかし、「無意識な逸脱」には教育訓練は役立たない。
ではどうすればいいかというと「6つの基本対策」のいずれかをケースに応じて選択するしかない。
6つの基本対策とは、
1)エラーを起こしやすい作業はやらずに済ます
2)作業する人には精神が乱される状態に置かない
3)ポカ除けの工夫をする
4)トラブル防止を優先して、作業能率を犠牲にする
5)ダブルチェックを励行する
6)再三同じミスを繰り返す人は配置換えをする
ヒューマンエラーを低減させるためには、「ヒューマンエラーの構造を知る」そして「人を責めず方法を攻めよ」の認識で取り組むことが肝要なのだ。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ81号より)
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