環境ISOの認証を取得して1年経過しているアルバイト・パート従業員主体で従業員規模が100名弱のある企業の監査に行った。
ルールや文書化が確立していない中小企業の多くでは、(1年前の)ISO導入元年の認証取得の年の審査では、たいていは、ISO規格の要求事項に適合した文書と記録が出てくるぐらいで、お世辞にも「これでマネジメントシステムは有効と言えるのかなぁ」という状態だ。

例えば、「従業員に対する環境管理教育は年1回実施する」とルールで定められていれば、
とりあえず形だけでも、たとえ30分だけでも教育を行い、出席簿に「受けました」と記載してあれば、審査側も「ISO導入元年の現状としては、まぁ、いっか」となる。
すると企業側の管理者としては「審査に通ったのだからこれで良し」としてしまうのです。

ところが、普通に誰が考えても、中小企業のISO導入元年の審査としては形式的には問題はなくても、実態の教育としてはまるで意味がない。
それはISOうんぬんではなく、「教育の目的という原点に帰れば、どうあるべきか」は分かるでしょう。
しかし「私たちの会社は、ISOの要求事項に適合した内容のレベルにあるから問題ない!」という認識にすり替えられると、問題に何にも気がつかないし、面倒だから気が付いても誰もやろうとしない。

「だったら、審査でガンガン指摘すればいいじゃないか」となるが、ただ、その段階でそこを正直に「貴社のシステムは有効的に作成され、実施されていませんね」と審査員としてケチョンケチョンにけなしてしまうと、受審企業のモチベーションは確実に下がる。
もともと、仕事に対する目的意識が高く、叩かれても叩かれても「なにくそ」と這い上がってくるような根性のある人物がたくさんいる職場であればいいのであるが、世の中そんな企業ばかりではない。
とくに、この企業のようにアルバイト・パート従業員主体で構成されている企業では、審査側が理屈を振りかざしたところで、逆効果だ。

そんな想いで、今回訪問した企業さんであった。
審査していくと、「予想通り」内部監査にしても、経営者によるマネジメントシステムの見直し記録にしても、「ISO要求事項に対して異常なし」的な記録が出てきて、「システム上の問題も改善点もここ1年間なし」という状態だった。
本来であれば、たとえば、「規格要求事項に形式的には適合したルールがあるが、業務目的に見合った社内ルールになっていない」という内部監査の指摘や経営者・管理者の指示があってもいいはずだ。
審査員としては、内心「あ~、やっぱりこの会社も形式的な状態に陥っている。悲しいなぁ」と思う。

しかし、経営者にインタビューすると経営者は「今年のテーマは、従業員の認識を変えることです。うちは、アルバイト・パートが多く、人の入れ替わりが激しい。しかし、逆に言えば、1年間で当社の業務に従事する人は中堅企業並みの人数になる。その人たちに少しでも、環境ISO的なものの見方や考え方が浸透すれば、当社だけでなく、従業員が自宅に帰って家族や近隣社会、また友人たちと接する中で、多くの人の環境意識が向上すると考えています」と回答された。

う~ん、なるほど、お話を聞くと経営者さんは素晴らしい考えを持っている。
しかし、具体的には・・・。
ISOは仕事のやり方を向上させ、経営改善をするための道具であるが、有効に使いこなすために越えるハードル高いと思う。

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