スカイマークエアラインズ(SKY)が2008年の7月と8月の計465便が欠航すると発表した。
この欠航便の割合は、スカイマーク全体の便で7月が14%、8月が8%になる。
6月分の欠航は168便あるから、合計633便にも上る。

欠航原因は人員不足。
現在、ボーイング737を運行できるパイロットは25人いるが、7月末で外国人パイロットが2名退職するためだ。
パイロット不足の理由は、各報道をチェックすると、
1)世界的な航空需要の拡大によりパイロットが不足している
(とりわけ、東南アジア、中国の航空会社の増便が著しい)
2)SKYのパイロットの待遇は大手他社と比較して悪い
と言うことに集約されるようだ。

この「欠航原因」が分かったときに「SKYは前にも同じような・・・」の記憶があった。
そう、2007年に相次いで発生した「機材の整備不良問題」と原因が一緒なのだ。
当時発生した整備不良の原因は複数考えられるが、その中のひとつとして「整備士の不足」が挙げられる。
そのとき、整備士の不足理由は、
a)航空業界は相次ぐ新空港設置で整備士は売り手市場となっている
(つまり、整備士を採用しにくい状況が生じている)
b)SKYへの転職に際して整備士に「前職の給与は確保する」と約束していたが、賃金体系の統一化により年収ベースで100万円程度減額になった整備士もいた
(つまりは、待遇に不満が生じた)
というものだ。

今回の「パイロット不足による大量欠航問題」は昨年の「整備不良機材問題」と構造は基本的に同じなのだろう。
したがって、企業の本質は何も変わっていない。
SKYは、現在、新たに採用したパイロットの訓練中であり、9月以降の運行予定には影響が出ない、と予測しているが、業界の情勢や社内体制が根本的に見直されない限り、必要な経営資源(今回はパイロット)が不安定な状況は続くだろう。

整備不良問題の時にも述べたが、SKYが取るべき再発防止策は、月並みではあるが、外的要因を考慮したSKYの採用計画、雇用環境の管理など社内のマネジメントシステムの見直しが急務であることには間違いない。

ただ、「国交省のサポート」ももっと必要ではないかと思う。
もちろん、航空会社間の競争に「行政が立ち入る話ではない」という考えもあると思う。
しかし、「夏場の利用者が多い時期の欠航で多くのユーザーに混乱を与えている」「安全第一・確保という公共交通機関の使命」という状況を勘案すると「世界的なパイロット不足など外的要因が問題点として強い場合は、国交省が音頭を取って、とりあえずの処置をしてもいいのではないか」と思う。
「国交省が音頭を取っての、とりあえずの処置」とは、例えば「国内大手各社にパイロットの一時的なSKYへの支援要請をする」などである。

国交省は、新規航空各社を育てていく方針がそもそもある。
航空業界が特定企業で寡占されたら、適切なサービス向上など将来的に国際競争力がつかない、との考えであろう。
だから、たとえば、羽田発着枠は空港容量の限界に達しているが、新規枠は新規航空会社に優先して割り当てて、新規航空各社をバックアップしている。

「官のご指導体制から民独自の管理」の時代の流れがある中で「甘い」と言われてしまうかもしれないが、こういう段階での「市場原理主義」はうまくない。
単に「各社独自の再発防止」を期待しても「国交省が、文書による是正処置の通達を発行」するだけでは「企業体力が弱い新規航空会社」は育たない。
新興航空会社が育成されなければ、長い目で見れば、適切な航空各社間の競争が発生せず、それはユーザーや国民の不利益に繋がるのだろう。

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