長野県に松本電気鉄道株式会社という鉄道業、乗合バス事業、貸切バス事業、航空サービス業、飲食・小売業、不動産、ホテル業などを営む社員数500人弱の会社がある。
私は学生時代、夏休みや春休みにこの会社が運営する路線バスや貸し切りバスの車掌や添乗員のアルバイトをしていたので、少々思い入れがある。

2008年6月2日のインターネットニュースを見ていたら「わさび芋を使い回し=そばの薬味を6年前から」という記事が踊っていた。
薬味のわさび芋の使い回しが発覚したのは、松本電気鉄道が運営する「長野自動車道上り線梓川サービスエリア」にある「レストラン梓川」で、6年以上前から再使用していたと言う。

発覚の発端は、レストラン梓川の常連の顧客が2008年5月28日に食事の度にわさび芋の長さが違うのに気づき、店に指摘したと言う。
社内調査によると、わさび芋は通常10cmほどであるが、5cm程度食べ残す(擦り残す)と使い回ししていたそうだ。

発覚を受けて、松本電鉄の堀籠義雄社長は「もったいないという感覚が優先し、安全衛生面での自覚が欠けていた」と謝罪を述べたと言うが、私も以前食べた事がある経験からいえば、薬味として出すわさび芋がそもそも長い(10cm)のだと思う。
顧客の食べ残し(擦り残し)を調査すれば、恐らくそうなると思うが、殆どが5cm以上残っていると思う。
つまり、薬味用として出すわさび芋は最初から5cm程度にし、「足りない」という稀な客にはサービスでもう1本渡せばいいだけだと思う。
店側の心理としては「食べ残しといっても客が口に付けるものではなく、擦り皿で擦って残ったものだし」というまさに「もったいない」の感覚だったのだろう。

松本電鉄は2008年5月2日より複数存在するグループ会社をアルピコホールディングスという統括会社(持ち株会社)を設立し、傘下に入った。
経営理念と行動指針を見ると、(アルピコグループのウェブサイトから引用)
 (経営理念)
アルピコグループは、
 信州に暮らす人々とその素晴らしい自然環境を愛し、
 「安全・安心」「便利」「快適」
 「楽しさ・ときめき」「知識」の提供を通じて
 豊かな地域社会の実現に貢献します。
 (行動指針)
 アルピコグループの宝は
 地域のお客様からの信頼です。
 私たちはお客様の満足でNo.1を目指し
 誠実に行動します。
とある。

個人的にも思い入れのある会社なので、この言葉の意味を真摯に捉えた人づくり、マネジメントシステムの構築・改善に努めてほしい、と思う。

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