以前、中部地方にある大都市の出張があり、タクシーを利用する機会があった。
その時のタクシー利用は、運賃に換算して1,000円程度の近距離だった。
乗車してから、「なんだかいつもと違う」雰囲気に包まれた。

「・・・なんだろう。。。?」
その理由は、運転手さんがルームミラー越しにちらちらと私を見ているせいだ。
思い切って運転手さんに話しかけてみる。
「今日は暑くなりそうですね。運転手さんは早番ですか?」と、まったくどうでもいい会話だ。しかし、どうでもいい会話だけに、この受け答えで、日常どんな感じでお客さんに接している運転手さんか分かる。

すると運転手さんも意を決したように、こちらに話しかけてきた。
運転手さん「お客さん、もしかして監査員ですか?」
私「・・・(えっ、なぜISOの審査員をしていることを知っているんだろう?? ISO審査員という職種も世間に認知されてきたのかな?などと考えつつ)はい、そうですが、よくわかりましたね」
運転手さん「やっぱりそうだ、乗車するなりメモをされていたし、距離も近くもなく、遠くもなくの距離だし、・・・(目的地に到着し、支払いをしながら)ぜひ、よろしくお願いしますね」
私「(はぁ??)どうも。。。」

タクシーを降りてから気が付いたが、どうも私は「タクシー会社が顧客満足度調査や業務チェックの目的で雇った“覆面調査員”や“モニター監査員”」か何かと間違えられたようなのだ。
だから、運転手さんは最初、なんとなくぎこちなく、こちらの様子をちらちらと窺っていたのだ。私が乗車するなり、メモしたり、車内を見渡すような素振りをしたから、「監査員」と勘違いされたんだろう。

「刑事は、普段から人を観察しているから目つきが悪くなる」といわれるし、コールセンターに勤務する知人が「母親から掛かってきた電話なのに、つい丁寧語や敬語がでてしまう」と言っていたことを聞いた事があるが、私もつい「コンサルタントやマネジメント監査員っぽいふるまい」を自然にしてしまっていたのかもしれない。
職業病かもしれないが「相手に、普段どおりの態度や気持ちではなく、緊張感を持たせて仕事をさせちゃうようじゃ、まだまだだめだなぁ」と思った次第である。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ73号より)

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