FNN系列で毎週日曜日の夜に生放送されている報道番組・ワイドショー・情報番組の『新報道プレミアA』の2008年5月11日の回で「ローソンのおにぎりができるまで」を取り上げていた。

ローソンのおにぎりに関するデータを分析すると、
1)「人気おにぎり」ベスト5
1位 ツナマヨ
2位 しゃけ
3位 明太子
4位 梅
5位 焼きたらこ
2)おにぎりの価格が180円を超えると売り上げが極端に落ちる
3)おにぎりは5月になると売り上げが伸びる
4)100グラムのご飯に対して通常は8~10グラムの具が入っている
だそうだ。

番組によると、ローソンでは1週間に1つの新商品が開発されるようで、「うなぎのおにぎり」を開発する担当者に密着する形で紹介されていました。
商品開発の情報(インプット)としては、
・発売時期が7月
・ゴージャス感を出す
・ターゲットは30~40代
ということで、企画のアウトプットを、
・スタミナを付けるためにうなぎのおにぎり
・国産食材を使う
・具のうなぎは12グラム
として開発を進めていました。

具のうなぎは、お弁当で使用する鹿児島産の規格外品(大き過ぎるもの)を使用するなど工夫していましたが、価格を考慮すると、
・具は10グラム
・具のボリューム感を補うためにご飯をうなぎエキスで炊き込む
・のりは瀬戸内、米は新潟
という結論に至っていました。

試作品のプレゼンは、
・おにぎり部会(女性10人程度)のチェック
・商品開発部門長のチェック
・新浪社長のチェック
という段階があり、
おにぎり部会では、「うなぎの皮が硬い」という評価を受け「調理時間を調整(茹でるor蒸す時間を長めにする)」していました。
また、部門長チェックではOKをもらいましたが、社長チェックでは「美味いけどご飯が硬いから改善要」という評価を受けていました。
つまり「ひとつの“おにぎり”ができるまでの道のりは長い」というところで取材は終わっていました。

番組で紹介された担当者の商品開発までの苦労やプレゼン前のドキドキ感がよく伝わってきて面白かったのです。
ただ、番組で映し出された範囲の商品開発プロセスを見る限りは、
「商品開発プロセスの計画段階に改善の余地がありそうだよな」
と感じました。
つまり、
「商品開発計画のアウトプット」であれば、
・具の食感(口の中で違和感がない)
・ご飯の硬さ
を考慮してからプレゼンに出すべきでしたでしょうし、
「プレゼン(試食)時のおにぎりの状態」であれば、
・冷蔵保存されているコンビニの商品棚からすぐに食べる場合
・レンジでチン(温めた)した場合
・購入してから数時間経過した常温化の場合
を試食でチェックすべきではないでしょうか。
夏の発売ですから、うなぎのおにぎりは、行楽地でのお弁当として購入ケースが増えるでしょうから。

もちろん、番組で紹介された範囲でのことですが、このあたりをさらに考慮して商品開発を計画すれば「開発期間の短縮」「購入した顧客要求とのギャップ低減」が図れるのではないかと感じました。

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