問題点の発生または発生が予測できる事態が生じた時に、誰もが「再発防止や未然防止を徹底したい!」と考えるだろう。
では「再発または未然防止をするための能力(問題解決能力)」を鍛えるためにはどのような思考トレーニングを積めばよいのか・・・。

そのためには、月並みな表現になってしまいますが「問題とその問題の原因の関係を分析・整理する思考技法を身に付けること」が必要になります。
一般的には、その思考技法として「なぜなぜ分析」が有効といわれています。
「なぜなぜ分析」とは「問題の現象」に対して「なぜ生じたのか」を繰り返す(一般的には5回ぐらい)ことで「真の原因」にたどり着くという分析方法です。

しかし、なぜなぜ分析は案外難しいです。
理由はいくつかありますが、わかりやすい理由をいくつか挙げると、
・上司への報告という意識が強くなり体裁だけ整えてしまう
・言い訳的な「なぜ」が多くなる
・結局は「時間がない」「人員が不足している」「誰々(管理者や経営者)の管理ミス」などに原因が収束してしまう
という分析になってしまうからです。

そこで手始めの「思考トレーニング」として「箇条書きで、問題となった想定原因を数多く列挙し、その列挙した原因に関する解決策も多数挙げておく事」をお勧めします。
その上で、その問題の影響度を考慮して、とりあえずの対処療法策の優先順位が高いのか、根本原因対策が優先されるのか検討して、識別していけばいいのです。
もちろん、影響度を考慮して時間的、資源的に後回しにした「根本原因対策」は積み残し課題として改めて検討する時期を決めておくことも必要です。
根本原因対策は、手間が掛かったり、事業戦略が変われば対策自体は無意味になることがあるので社内事情で後回しにしておくことは、理由が明確であるならば問題ありません。

それでは「箇条書きで問題の想定原因を列挙する思考方法」について例を挙げて考えてみます。
例えば、「縄跳びを10人で連続50回やる」と決めて「途中で誰かがひっかかった問題」で考えます。
普通は「ひっかかった人が問題」と誰しも思うし、直接ミスをした本人もそう思って責任感を感じるでしょう。
しかし、「必ずそうなのか」と考えればそうではないかもしれません。

つまり想定原因として、
1)連続50回の縄跳びに耐えたれる体力を持った10人を本当に選定できていたのか
2)縄回し担当の身長と飛ぶ人の身長は考慮に入れていたのか
3)縄回し担当は一定、かつ、跳んでいる10人の状況を見極めた回し方になってたのか
4)跳んでいる人の服装に問題がなかったのか
5)縄回しに入る順番は問題なかったのか
6)飛んでいる人の健康状態や観客の応援体制、参加者へのサポート体制は問題なかったのか
7)縄跳びをしている人達の目標は一致しており、連帯感はあったのか
などミスをした人以外の部署や役割の色々な原因が考えられます。

またその原因も担当業務レベル、管理レベル、戦略レベルで問題を検討すれば対策方法の検討テーマは多岐に渡ります。
こういった認識を持って、思考トレーニングを日常生活で生じた「問題点の中で積む」ことで「問題解決能力」は自然と向上していくのです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ71号より)

【よかったらクリックお願いします♪】
ブログランキング・にほんブログ村へ
ブログランキングranQ
企業家ブログhttp://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35