ある企業から「プロセスの監視について何か書いてくれませんか?」という依頼をいただいた。
こういうとき「漫画を描くようなセンスがあればなぁ」と思う。
「文章を読み込んでくれる人」向けには、分かりやすく書く努力が少しはできると思うが、「文章を読むのは苦手な人」や「役職や知識、年齢が違う大多数の人」に感覚的かつ瞬時に伝えたい事を分かりやすく表現するのは本当に難しい。
「私の書く文章を理解して漫画化してくれる人はどこぞにいないものかなぁ」と最近よく思う。
以下に掲載する文章は、冒頭の依頼に対して、そんなことを考えながら書いたものである。

(ここから)
仕事に対して、好むと好まざるとに関わらず、誰もが「仕事の質を高めたい」「仕事の成績をアップしたい」「ミスのない仕事をしたい」と考えていると思います。
つまり「ワンランク上の結果を出したい」と普通は考えているはずです。
では、そうなるためには何を意識して仕事をすればよいのでしょう?

「もっと頑張る」「気合を入れて仕事をする」「マメになる」「勉強する」「資格を取る」・・・。
答えは「ノー」です。
確かにそういった「気持ち」は大事ですし、一時的には結果も出るかもしれません。
しかし、それでは持続し続けることは困難でしょう。
ではどうすればいいのか?
答えは「仕事のやり方を改善する」です。
「な~んだ」という声が聞こえてきそうなのですが、これが真理なのです。

では、どうやったら仕事を改善する必要性の認識ができるのでしょう。
それは「仕事ぶりをチェックする」こと、いわゆる「プロセスを監視すること」です。
プロセス管理と言うと難しく聞こえますが、自分が責任を持つプロセス(業務)があればそのプロセスが目的に対して有効性があるか、効率的かどうかを評価する必要があります。
評価するためには、
1)プロセスの定義を決めて、責任を明確にする
2)プロセスを運営するために必要な資源を明確にする
3)プロセスの有効性及び効率を測定する方法を決める
4)プロセスの有効性及び効率を評価する指標を決める
ことを計画していくことが必要です。

イメージが湧きにくい方もいると思うので、日常の事例を挙げてみます。
考え方としては「あなたが責任を持つ仕事で、仕事ぶりを計る物差しは何だろうか?」を考えてみるとよいです。
例えば、営業マンであれば「契約件数ですね」、テレビマンであれば「視聴率ですね」と言うだろうし、モデルさんであれば「体重やスタイルの維持ですね」、野球選手であれば「打率ですね」、工事現場の監督であれば「事故の発生ですね」などと言うのではないかと思います。
次に、「では、その物差しとしている項目が、このレベルを超えるまたは下回るとマズいとどのような場合感じるだろう?」と考えるのです。
明確に文書にしていなくても、少なくとも自分の頭の中で計画(イメージ)している基準はあると思います。
計画している基準が達成できない時は、「何かがいつもと違うぞ」とおかしい原因を考えるでしょう。
「契約件数」であれば「訪問件数、製品仕様と顧客ニーズ、価格、セールストーク」など、「視聴率」であれば、「キャスティング、脚本の内容、番組宣伝方法、放映時間帯」など、「体重やスタイル」であれば、「食事内容、ストレス、睡眠時間、生活習慣、運動量」など、「打率」であれば、「ステップの位置、バッティングフォーム、相手投手の配給パターン」など、「事故の発生」であれば、「現場の安全に対する士気、整理整頓、安全具の適切な管理」などがそれぞれ機能しているかを再確認するのではないでしょうか。
そして、それらのプロセスを適切な方法に修正するのではないでしょうか。

つまり、各プロセスのチェック項目がそれぞれ適切かどうかを確認して、計画通りに運用されていなければ見直しをして、計画したレベルに戻す、と言う行動を日常実施しているのではないかと思います。
大雑把に言えば、これが「プロセス管理」です。
プロセスを管理することは、「いつもと違うぞ」「顧客ニーズや時流に見合っていないぞ」という異常を素早く感知するだけでなく、業務の質を持続的に改善する鍵となるのです。
(ここまで)

私の友人が「“この人に伝われ~”と思って書くと案外伝わりますよ」と言っていた。
そうだといいな、と思う。

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