よく見聞きするのは飲食店について話である。
例えば、ある著名な人が「ここのラーメンは味が濃く、油がギトギト浮いていてしつこいから嫌いだ」というようなことを言ったとする。
仮に、
「嫌い」=「批判されるべき対象」
というニュアンスで言っている時は、明らかにその発言はおかしい。
「店が味加減を明らかに間違った」「注文したことをやってくれなかった」など「不手際やミス」は批判されるべき対象であるが、「好き嫌い」という個人的な嗜好の問題は決して批判されるべきものではない。
もちろん発言した本人は、
「嫌い」→「私の嗜好には合わない」→「好き嫌いは人それぞれ」→「逆に美味くて大好きという人もいる」
というニュアンスで話しているのだろう。
しかし、その発言がテレビや雑誌、ブログなど不特定多数の人に向けられる時は、
「この人はこのラーメン屋を批判している」
と受け止める人もいるだろう。
特に発言した人が社会的にも影響力がある人であると、聞き手が、それぞれ都合が良いように解釈する。
これが、気心の知れた顔見知り同士の内輪話として話しているときは、あまり誤解されることはない。
この違いは、内輪話の場合、
1)気心の知れた知人に話をする時は、話し手の性格や話し方、日常的なものの見方や考え方が聞き手に理解されている
2)このような話し方なら、聞き手に言いたい事が誤って伝わらないというレベルを話し手が分かっている
ということになると思う。
つまり「不特定多数の人に話をする時」は「好き嫌いという嗜好の問題」なのか「明らかな不手際など業務遂行上の問題」なのかを極めて明確にした言葉遣いに心掛けなければ誤解されてしまう。
ただ、由々しき事であると思うが、言葉遣いに気をつけても、ものごとを
「好き」=「良い」、「嫌い」=「悪い」
という間違った図式でものを捉える人が、そもそも世の中には多く存在する、ということも認識しておく必要があるのだろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ67号より)
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