小さなお子さんがいる友人に「子供服はどこで買うんですか?」と聞いたら「西松屋をよく利用している」という。
子供服を購入する事がないので、その時は「西松屋って何?」という状態であった。
西松屋さんについて調べてみると、売上規模が規模が大きく、北海道から沖縄まで全国的に出店し、非常に安価な子供服や出産用品、子供関連雑貨などを扱っている企業だという事が分かった。

子供服に限らず、紳士服、婦人服などファッション業界では一般的に消費者のニーズは年々多様化し、流行も移ろいやすい。
しかし、商品企画からデザイン、製造と商品が完成し店頭に並ぶまでに半年から1年かかるといわれている。
つまり、発売できる頃の「顧客ニーズ」や「流行」を的確に読んだ商品企画と「生産管理」「生産スピード」が必要になる。

そこで、西松屋では「全国展開」のスケールメリットを「生産計画」に活用しているようだ。
例えば、季節の違いを利用して、夏物商品であれば、夏の訪れの早い沖縄など南国地方で夏物商品として企画した商品を多数陳列し、売れ行きなどのデータからその年の「顧客ニーズや流行」を予測して、夏の訪れの遅い地域で売れ筋になるであろう商品を大量に生産し投入するわけだ。

西松屋のような「小売業主導による製販統合モデル」(SPA:Speciality store retailer of Private label Apparel と呼ばれる)では「どんな商品をどれだけ作り、その商品の市場投入時期はいつにするか」といった企画開発・販売予測・生産計画の主要機能を、自社が一貫して統合的に管理するため、利益率を高くすることもできるが、各業務のリスクのすべてを自社が持つため、企画内容や販売の需要予測がひとたび外れたら、大きな損失を被る。
しかし、的確に管理できれば、デッドストック(不良在庫)や「商品が足りない」という機会損失を低減する事ができる。

「仕入れて売る」では、利益率も低いし、データを持って予測するシステムがなければ「顧客ニーズや流行」の読みは「経験と勘」という感性中心になる。
業種業態によって、必要なそのスピード感の違いはあるにせよ、「データの収集と分析」は組織経営において極めて重要なファクターなんだなぁ、と感じた次第である。

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