2月に参加した廃棄物の講習会で講師の先生が「ディープインパクト(競走馬)が競馬場で排泄した馬糞は一般廃棄物でしょうか?それとも産業廃棄物でしょうか?」と「講義冒頭のまくらの話」として質問された。
・・・答えは「一般廃棄物」である。
(正確には、いわゆる「事業系一般廃棄物」)

その時の受講生の大半は「産業廃棄物」に手を挙げていた。
私を含めて「言葉からの連想」として「家庭から出たゴミ(廃棄物)は一般廃棄物」「事業で生じるゴミは産業廃棄物」と考えてしまいがちだ。
考える時のポイントは、
1)「有価物」か「廃棄物」か
2)「廃棄物」は「家庭から生じる」のか「事業から生じる」のか
3)「事業から生じる廃棄物」は「指定業種から出されている」か
の順番で考えることで、「その物質が何か」だけでは判断できないのだ。
上記の順番で分けると「有価物」「一般廃棄物(家庭系)」「産業廃棄物」「一般廃棄物(事業系)」に「区分」できる。
ご存知のように「有価物」のみその取り扱いに「許可」はいらない。
ちなみに、この時の講師の先生は「廃棄物」の「排出者」が誰であるかを特定する方法として通常は「有価物時代の最後の占有者が誰か」を考えればいいと教えてくれた。

話をもとに戻すと「一般廃棄物」の「家庭系」なのか「事業系」なのかはとてもわかりやすい。
わかりにくいのは「一般廃棄物(事業系)」か「産業廃棄物」かである。
ポイントは「指定業種」か否か。
例えば「動植物性残渣」(要は食物類のゴミ)は「食料品製造業」「医薬品製造業」「香料製造業」以外の業種では「一般廃棄物」である。
つまり、飲食店やスーパー、ホカ弁などのお弁当屋さんから出た食物系のごみは「一般廃棄物」なのである。

冒頭の「ディープインパクトの糞」は廃棄物処理法の区分では「動物の糞尿」に相当するが、この場合は業種指定として「畜産農業」とある。
「競馬場」はの業種は「サービス業」なので、畜産農業にはあたらない。したがって産廃ではなく「一廃(事業系一般廃棄物)」なのだ。
ただ、「ディープインパクト」は、現在は「種牡馬(種馬)」として北海道で余生を過ごしている。
「種牡馬」の位置づけは、おそらく「畜産業」だから「種牡馬としての排泄物(糞尿)」の廃棄処理は「産業廃棄物」として取り扱われるのだろう。
う~ん、「廃棄物の区分はなかなか難しい」と思う。

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