重点配分は、2010年度の完成時期が近づく東北新幹線の八戸-新青森と九州新幹線の博多-新八代と、青函トンネル内の工事で通常より工費がかさむ北海道新幹線の新青森-函館である。
その他の整備新幹線は、九州新幹線長崎ルートの武雄温泉-諫早に2007年度と同額の10億円、北陸新幹線は福井駅の大部分の工事が2007年度内に終わるため、25億円減となった。
私は個人的には鉄道好きだから幼少の頃から計画がされている整備新幹線が完成する事を考えるとわくわくするし、元気なうちに見てみたいと思う。
しかし、それとは相反するが、新幹線の完成とともに在来線や在来特急や夜行列車が廃止されることの寂しさも相当ある。
在来線とは別に新幹線が建設されると、長野新幹線(北陸新幹線)、九州新幹線、東北新幹線の盛岡以北の延長部分のように在来線はなくなるので山形新幹線や秋田新幹線のように在来線を利用するミニ新幹線の方がいいのかな、とも思ったりする。
それにしても、新幹線建設の思想は本音と建前を含めて、
・中央と地方を陸路で高速に直結させる
・建設予算を確保することで利権を得る
・建設により雇用を活性化させる
・雇用の活性化により購買力が向上し景気が良くなる
などが根底にあるのだろう。
しかし、実際は、過去に完成した新幹線を見ればわかるが、
・日帰り出張が増え、温泉や旅館、ホテルが素通りされるようになった
・在来線が実質的に切り捨てられた
・横川の釜飯など旅情が減った(これはちょっと懐古的ですが・・・)
などが起きている。
要は、必ずしも地元の雇用の安定や購買力向上にはつながっていない。
ともかく、日本では、景気浮揚策を考えるときに、中学生の時に習ったアメリカのルーズベルト大統領が実施した「ニューディール政策」が多くの日本人の頭の根底に根強くあるのではないだろうか。
ニューディール政策では、
・テネシー川流域開発公社(TVA)などの公共事業
・緊急銀行救済法
・民間資源保存団(CCC)による大規模雇用
・全国産業復興法(NIRA)による労働時間の短縮や最低賃金の確保
・農業調整法(AAA)による生産量の調整
などを実施した。
特にTVAのような公共事業の開発が一番の景気浮揚策と未だに思い込んでいるフシが日本人にはある気がする。
確かに、公共事業は「一時的な景気回復の麻薬」ではあるが、その後の姿が「どういう未来にしたいという思想」がトータル的に描けていなければ地方は逆に疲弊してしまう気がする。
そういいつつ、大都市近郊にいる人間中心に考えれば、完成すると「いやぁ~、新幹線は速くて便利だなぁ」とか言ってしまうのではありますが。。。(汗)
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