(注:第3分野の保険とは生命保険(第1分野)と損害保険(第2分野)の中間に位置する保険で医療保険やがん保険、傷害保険などを指す。第3分野の保険商品は生命保険、損害保険会社がともに取り扱っており、少子高齢化で死亡保障型の保険が伸び悩む一方で、大きく市場が拡大している)
銀行窓口販売 によっての変化は色々とあるがシロウトの私が気になるのは、
1)銀行による圧力販売
2)営業職員(生保レディなど)の位置づけや雇用問題
3)保険会社の今後の業態
4)銀行窓口職員の力量
などである。
銀行の圧力販売については、立場の弱い中小企業に対して過大な保険を売りつけることができない措置が設けられている。例えば、
・50人以下の融資先企業の役員や従業員への販売禁止
(注:地銀、信用金庫、信用組合については一定の条件で販売を認める)
・死亡保険については保険金1000万円を上限とする
・医療保険とがん保険は入院日額の上限を各5000円とし、手術給付金は20万円を上限とする
・傷害保険や介護保険も上限を設定する
などの対策が講じられている。
私は企業のマネジメントシステムに関わっている立場なので、銀行の業務プロセスを監査するとしたら、単に上記条件が守られているかどうかだけではなく、銀行融資が保険商品販売に影響されていないか、あるいは影響される態勢や体質が組織に存在していないか(例:融資条件と保険商品販売が独立しているか)をチェックしてみたい。
銀行窓口販売による変化として保険会社の営業職員の今後や保険会社の業態なども注目していきたい。
シロウト的には、
・保険会社の支社を縮小、廃止して銀行窓口販売に特化していく保険会社の出現
・保険商品を卸す「保険卸売り業(保険卸し専門会社)」の出現
・銀行窓口販売や保険卸売会社の登場により営業職員の雇用問題
・銀行窓口職員の保険会社営業職員並みの保険に関する力量(例:商品知識など)
・銀行で扱える保険商品の複数保険会社化(現在は1銀行1保険会社?)
などが気になる。
日本型の営業形態(生保レディ)は第2次世界大戦の戦争未亡人の雇用先という歴史的背景もあったようだ。
また、昔はヤクルトレディと生保レディはどかどかと企業の室内に侵入してきても「日常の普通の風景」だった。しかし、現在は情報セキュリティなどが厳しくなり、こういった企業訪問は困難になった。
そうなるといわゆる「GNP営業(義理、人情、プレゼント)」は難しくなる。
銀行窓口販売の全面解禁は保険会社の営業形態を筆頭に色々な変化がありそうである。
保険商品提供側も消費者自らも「個々のライフスタイルに真にマッチした保険」というニーズや期待を主体的かつ論理的に考えなければいけない時代になるのかもしれない。
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