11月27日に日本マクドナルドの東京都内4店舗で発覚した調理日時のラベル張り替えや賞味期限切れの原料使用は、その後の調査で長期間にわたり恒常的に行われていたことが判明した。
27日の問題発覚時の記者会見では「不正が恒常的という理解はしていない」と原田泳幸社長は語ったが、社員やアルバイトへの調査でラベルの張替えが6年前からほぼ毎日行なわれていたのだから本部の衝撃は大きいと思う。

不正が恒常的だった事を受けて原田社長は、
(1)意図的に隠れて行われていたものは防ぎようがない
(2)品質管理のシステムに誇りを持っており、技術的には問題はない
(3)FC店社員、アルバイトの意識に問題があった
との見方を強調したが本当にそうだろうか。

11月30日のFCオーナー約330人を集めた緊急集会では、再発防止策として
1)品質管理基準に関する基準の順守誓約(「宣言書」への署名)
2)サラダ類とヨーグルトは作り置きをしない
(注文後に調理する方式へ変更。それに伴いラベルの廃止。)
を打ち出した。
上記1)、2)の再発防止策から想像すると不正の原因は「FCオーナーに品質管理基準順守の意識が欠けていたため」「作り置きシステムはラベルの張替えが発生するため」ということになる。
しかし、「なぜ品質管理基準の意識が欠けていた」のかについて議論は十分に検討されているのだろうか。
例えば、
・FC店舗の本部からの食材買取システム
・FC店舗の経営指導員の指導方法
・本部の店舗スペックを考慮した売り上げ目標と利益目標の設定の妥当性
・FCオーナー、FC社員、アルバイトの募集または採用方法、給与体系
・消費期限等品質基準設定の妥当性
などについてである。

単純に「意識の欠如」と考えるのはどうだろうか。
「意識の欠如が発生する原因」は必ずある。
その部分を認識、考慮して対策を打たなければ、強烈なトップダウン、リーダーシップを発揮しても「不正の根っこ」は絶たれないのである。

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