顧客満足度向上や経営改善を目指す目的で、会社の仕事の実施方法や実施基準、業務に関わる人に求められる力量など社内ルールを体系的に構築または再構築していく上で困る事がいくつかある。その一つが「国語評議会」的議論。
ここでいう国語評議会とは「木を見て森を見ず」状態のことばや表現に対する些細なこだわりである。

顧客満足向上や経営改善を目指す組織に対して私の場合は、ISO規格を活用した社内ルールの確立指導(コンサルティング)や審査員として組織と接する機会が多い。
そういったときに組織側から「国語評議会的議論」が始まってしまうと仕事の当初の目的がだんだん遂行しづらくなる。

会社の仕組みづくりはまさに体系的なプロセスやシステムで構成されている。
しかし、そのプロセスやシステムを構成するパーツとも言える一つ一つの文書それ自体に対し「国語評議会的議論」を始めてしまうと全体が構築しづらいし、作業がなかなか進まなくなる。

この例え話が適当かどうかわからないが、受験生の頃、英語の先生に長文読解のコツとして「わからない単語があって気にせず読み飛ばしなさい。まず一度目はざっと読んでこの長文が何を言っているのか大まかに把握する。次に意味が把握しづらかった段落の中で読み飛ばした不明確な単語を吟味しなさい」というようなことを言われた。
要は、「全体を見渡して様子を掴んでから各論を検討しなさい」ということだったと思う。
マネジメントシステム(仕事の仕組み)を考えるときはまさにこの考えを各自が念頭に入れていないと失敗する。

別の例えで考えると、小学校の算数では、低学年のときに足し算や掛け算を学び、高学年になって分数を学ぶ。しかし、そのすべての段階で100%わかって次のステップに進んでいるわけではない。
感覚的には70%ぐらい把握していれば次のステップに進んでも次のステップを学ぶときに支障はないし、そのステップを理解することで以前のステップでわからなかったことが理解できるようになる。

ことばや用語の一つ一つにこだわることは大事である。しかし、マネジメントシステムを構築したり、理解する初期の段階でそれは目的を遂行する上での大きな障害となる。
自分は今「国語評議会的議論をしていないか」を常に自問自答してみることが重要である。

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