もちろん、見たり、人から聞いたりすることで理解することもできるけど想像力がないとなかなか難しいかもしれない。
ある時大手企業の方とメールのやり取りをしていたら、私が会ったこともない方のアドレスが必ずCCで入っていた。
私は性格的に、関係者には仕事のやり取り(経緯)を把握して共通認識を持っておいて欲しいと考える方だから、できるだけ関係のありそうな方にはCCの宛先にとりあえずできるだけ入れておく。
ただ、個人情報保護法施行あたりから、仕事の中で話題には出ても直接名刺交換していない人はメールの宛先に加えない。
それが「仕事のメールを送る際のエチケット」と思っていたからだ。
しかし、大手企業の方と仕事をしたときに必ず知らない人のアドレスがCCに入っているのだ。
ある時、打ち合わせの雑談のときに「私に○○さんからメールが来るときに必ず△△さんという面識のない方のアドレスが入っているんですが、この方はどんな方ですか?」と質問した。
私だったら、面識のない方をCCに入れてメールを送る場合、またはCCの宛先に入っている本人である場合、「△△さんはこういう方です」とか「私は△△ですが、こういう立場のものなので今後よろしくお願いします」と挨拶をする。
要は「私は△△さんについて全く説明を受けていないよ、この人いったい誰?」の意味を込めた質問だった。
すると仕事先の人が「うちの会社のルールで会社外の人にメールを送るときは自分の上司をCCに入れておかないとエラーになってしまうんですよ」とのこと。
つまり、この会社では会社外の人とメールのやりとりをするときは上司が介在しないと成り立たないのだ。
その会社の内部統制上の措置であるとは思われるが、外の人間からしたら、名刺交換も挨拶もされていない方がCCに入っていてこちらに身分を明かさないのはなんとも無礼だと思う。
また別の会社では、会社の個人アドレスに送信すると社員全員(その会社は全社員が30人ぐらい)に自動的にメールがCCで送られるという。
つまり私的なメールを送るとその会社全員が私的な内容を知ることになるのだ。
確かに、名刺を飲み屋さんなど仕事と関係のないところで配ってきたらそれがわかるから、仕事以外での名刺配付防止効果はあるだろう。
自分が企業らしい企業に勤めていたときは電子メールがまだ一般的でなかったからこういったルールは事情を聞いてみて初めて「へぇ~」とわかる。
企業のルールはいろいろな事情があって作られているのだろう。
ただ、「あれ?」というセンスは外の人間でないとなかなか気がつかない。
やはり、組織の内側にいるとなんでも当たり前のように見えてくるのであろう。
「あれ?」「これなんでそうなるの?」という眼を持つ事が「永田町の常識は世間の非常識」にならない組織内部の人間にも必要なセンスなのだと思う。
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