「顧客を増やす」としたら「客層を広げる」ことを考えるのがそのひとつとしてある。
以前にブログで取り上げたけど健康ドリンクの「リポビタンD」の顧客層は圧倒的に男性が多いそうである。
長年「ファイトぉ~、一発!」と荒々しくたくましいイメージのCMをシリーズ化して流してきたので自然と男性の顧客層が多くなるだろう。
商品のイメージ作りは大変重要なことであるが、顧客層の硬直化という弊害にもつながる。
リポビタンDの製造販売元としてはそれでは売り上げが頭打ちになってしまうのでリポビタンシリーズとしては初めて「家族」がテーマのCM(リポビタンファイン)を作った。
その結果、従来の購買層に加えて女性の購買層が増えたという。
テレビの世界ではお昼のワイドショーであるみのもんたさんが司会を務める「午後は○○おもいっきりテレビ」(日テレ)が顧客層拡大を図ってこの秋の番組改編で番組開始からのアシスタント司会者である高橋加代子さんを交代させて、比較的高齢かつ文化人が多いコメンテイター陣を若手タレント中心に切り替えた。
顧客層(視聴者層)を拡大するために新しくリニューアルした「おもいっきりイイ!!テレビ」であるが視聴率は伸び悩んでいるらしい。
従来、この番組の視聴者は高齢層が多い。若年層は「笑っていいとも!」(フジ)に流れている。リニューアルによって若年層を取り込もうとしたのであるが、逆に従来の視聴者層である30代後半から60代が逃げてしまい視聴率が5%台(以前は7~8%)に落ち込んでしまった。
私はリニューアルした「おもいっきり・・・」を見た事があるが、新しくコメンテイターになったバラエティ番組でよく見る若手タレントは気の利いたコメントができていないし、司会のみのさんは「総監督」的な立場の司会になってしまったから「お嬢さん」とおばちゃんたちに親しみを持って話しかける場面も減った。
これはリニューアルが現時点では失敗していると考える事ができるだろう。
顧客層を拡大するときに「拡大したい潜在的顧客層」のニーズばかりに目が行って「製品作り」をしてしまうと「従来の顧客層のニーズからは逸脱してしまう」とことになり結果として顧客数は減少してしまうのである。
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