時津風部屋の若手力士(時太山)が親方や兄弟子達によって集団暴行を受けたことをきっかけに亡くなったことでの相撲協会の対応をみているとそう思う。
メディアでこの事件が取り上げられても当初は「相撲の世界ではよくあること」といった空気が相撲協会関係者の中にはあった気がする。
メディアや世間が、時津風部屋がとったこの行為=「かわいがり」は「躾では無くリンチだ」と騒ぎ出しても「相撲の世界にいない人が何を言ってるんだ」ときっと思っていたのだろう。
だから協会トップの北の湖理事長は「警察が判断すること」「私は各部屋の状況は把握していない」「責任は親方が取るべきで私は関係ない」とまるで「我関せず」という態度だった。
協会の所管官庁である文部科学省が5項目の改善要求を突きつけたところでようやく「世間ではとんでもないことになっている」「これはやばい」と気が付いたのではないだろうか。
相撲の世界では「土俵の上で起きたことは問題にならない」という思い(思い込み)があるという。
つまり「稽古中に怪我をしました」「相撲をしている最中に亡くなりました」などは世間が「これは暴行でしょう」と一般的常識論で思っても彼らからすれば「暴行ではなくあくまでも稽古」「心身を鍛えるための躾」など「土俵上の出来事は一切不問」という認識である。
だから朝青龍が出稽古で豊ノ島にプロレス技まがいの行為をして怪我をさせて非難されても「あくまでも稽古」「相撲界以外の人にはわからなくていい」と本当に思っていたのだろう。
今回の時津風部屋の件も若手力士が亡くなった後の6月のインタビューで時津風親方は「預かっている弟子にそんなこと(リンチ)をするわけがない」と答えておりその表情からは「通常の稽古の範疇」との認識だったのだろう。
現在の相撲協会の職員構成を見れば「相撲界出身の人のみで構成されている特異な組織」であることは間違いない。
「公益法人が社会の中で健全な組織運営」を継続的にしていくためには、社会情勢など世間の動向を捉える力が必要だ。
完全な「ムラ社会」である現在の相撲協会が自分たちの力でどこまで改善できるのだろう、と思ってしまうのである。
【よかったらクリックお願いします♪】↓

ブログランキングranQ
企業家ブログ→http://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35