後々、その決定がまずくても、なんだかんだ理屈を付ける。
TBSが毎週日曜日の13:00から放送している「噂の東京マガジン」で戸籍情報が電子化されたことにより、電子化以前に死亡などで除籍されたものは転記されないことを知った。
電子化以前の戸籍簿では、除籍された場合は名前に×印がされ履歴が残ったが、電子化移行後は、移行以前の除籍履歴は電子化以前の戸籍簿(改製原戸籍:この原戸籍は戸籍法で100年間保管される)でしか確認できない。
戸籍謄本または抄本(電子化後は戸籍全部事項証明書または戸籍個人事項証明書)が日本国籍を有するものの唯一無二の公的証書であるから履歴がないことは、遺族感情を傷つける感情面の問題だけでなく、実害も出てきているようだ。
番組で紹介されていたのは、幼くして子供が亡くなったケース。
亡くなった子供の思い出として、死亡前に入院していた病院のカルテを取り寄せようとしたところ、「本人確認が必要」とのことで戸籍謄本の写しを申請した。
しかし、電子化移行以前の除籍(死亡)であるために、戸籍謄本に×印がないのだ。
つまり、容易に亡くなった子供が存在していたことを証明する手段がないのだ。
「希望する人には電子化移行前の除籍情報を戸籍に載せてくれないか」という意見書がある団体から国に出されていた。
実際に戸籍謄本を発行する自治体は「法定委託業務であり、国の指示に基づいているから、電子化移行前の情報を勝手に加えるわけにはいかない」と及び腰。
法務省の担当課長は「戸籍は全国一律の制度であるから難しい」と言う。
もっともらしく回答していたが、何も難しいことはない。
官僚が一度決定したことをなかなか変えられない理由として、
○自分の決定が誤っていた事を認めたくない
○誤りを認めることによって、組織での評価を下げたくない(減点主義)
○役所の威厳を守りたい
などがあると思う。
仕事の仕組みを見直した後に、改善事項が検出されれば「おっ、そう言うケースもあるよなぁ」と通達を出して運用面でバンバン見直しすればいいと思う。
そうなったからと言って、世間は「役所は何やってんの?」とは思わないし、むしろ「役所も融通が利くようになって国民・市民のための身近な組織になったよなぁ」と評価されるはずだ。
役人の変なプライドと組織内の人事評価制度を変えていかなければ、こう言った不合理な面はこれからも出現してくるだろうし、なかなか解消されないんだろうな、と思う。
【よかったらクリックお願いします♪】↓

ブログランキングranQ
企業家ブログ→http://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35